韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)は、日本で唯一現存している実用反射炉で、国史跡に指定されている他、2009年にはユネスコの世界遺産(文化遺産)の暫定リストにも掲載され、2015年7月、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として正式に世界文化遺産に登録された貴重な史跡です。
そもそも、「反射炉」とはなんぞや?と言う事ですが、基本的には外国船を打ち払う為に良質な「大砲」を作りたくて、反射炉を建設しました。
従来の日本の技術では、温度が足りなくて、鉄を充分に融解することができず、不純物が多い鉄であったため、発砲すると大砲が破損するなどの欠点があり、大型の大砲が作れませんでした。
そのため、西洋式の精錬方法として「反射炉」の建設が急務となったのです。
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反射炉では壁や天井に熱が反射することで、鉄を1700℃以上で溶かす事ができ、鉄鉱石から不純物を取り除き、良質な鉄を生産することができたのです。
反射炉は天井部分が浅いドーム形になっていて、そこに熱を反射集中させることで、高温にする構造となっています。
幕末には各地にて反射炉が建設されましたが、韮山の反射炉は、韮山代官の江川英龍が、1853年の黒船来航を受けて、江戸幕府が建造する反射炉として最初は下田にて建設開始しました。
しかし、1854年に下田港に入港したマシュー・ペリー艦隊の水兵が、建設途中の敷地内に入ったため、伊豆韮山に移転して建設することなります。
江川英龍は1855年に亡くなりますが、家督を継いだ江川英敏の手によって、1857年に完成しました。
東北など各地にも「反射炉跡」と言う跡地はいくつかありますが、韮山のように昔の反射炉が地震で倒れたり、破壊されることなく、残されているのは本当に貴重な史跡だと思います。
煙突の高さは約15.7mあります。
炉体部の外側は、伊豆石が積まれています。
そして、下記のような大砲を生産しました。
青銅製の大砲も作っていたとの事です。
入園料は大人100円 小中学生50円です。
しかし、2016年4月1日から、大人が300円に値上げされます。
韮山反射炉の無料駐車場は、訪問客が増えたせいか2016年に拡大されました。
下記の地図ポイント地点の付近から駐車場がありますが、現地の係員さんの誘導に従って下さい。
あと、駐車場には、お土産物店や軽食レストランなどもありますし、付近には喫茶店なども新しくでき、急速に観光地開発されています。
たたじ、食事の場合には、土日祝は混雑するかも知れません。
伊豆長岡駅から歩ると、韮山反射炉までは徒歩30分となります。
駅前からレンタサイクル(貸自転車)もあり、インターネット上から事前予約も可能ですし、土日祝やGW、夏休みなどには韮山の観光地を周遊する格安バスの運行もあります。
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