角館武家屋敷は秋田県の仙北市角館町にある角館城の城下町で、武家屋敷群は、かつて武士が生活をしていた武家町となります。
「みちのくの小京都」とも呼ばれ、日本の伝統が残る町です。
江戸時代の初期となる1620年に、佐竹義宣の弟・蘆名義広が大規模な都市計画を実施して城下町を現在の場所に移転させ、1656年からは、佐竹北家が城下町として整備を続け角館は栄えました。
武家屋敷が立ち並ぶ武家屋敷通りは「内町」(うちまち)と呼ばれ、江戸時代末期時の屋敷割や、母屋・門・蔵の屋敷構え、枡型など武家町の特性が良く残っています。
ちなみに、商人町は「外町」(とまち)と呼ばれています。
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仙北市角館伝統的建造物群保存地区、国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けて文化財として保護されており、多くの観光客も訪れる人気の観光スポットです。
道路も防火のため、広めに作られています。
なお、道路は歩行者天国ではなく地元の皆様の生活道路でもあります。
一般車両も通行しますので、道の真ん中を歩く事が無いよう、ご注意願います。
石黒家(市指定史跡)は、現存する角館の武家屋敷の中で格式が一番高い家柄の屋敷で、尚且つ現存する角館の武家屋敷の中で最も古い建物で、有料拝観となっています。
有料拝観の石黒家は、内部の見学も可能で、ご子孫からの説明を受けることもできます。
拝観は午前9時~午後5時で、年中無休とありがたい状態です。
ただし、訪問させて頂いた日は、玄関前までは入れましたが、玄関は閉じられている様子で、ひっそりとしていました。
青柳家(県指定史跡)は、もともと芦名氏の家臣でしたが優秀な武将であったことから、佐竹北家(さたけきたけ)の時にも仕えました。
青柳家の敷地は結構広く、様々なものが展示されていました。
青柳家の建物も大変立派です。
日本全国の武家屋敷を見てきましたが、これだけたくさんの展示がある武家屋敷はあまりの記憶にありません。
観光客のために、無料休憩所や食事がとれる施設も敷地内にあるくらいです。
松本家(県指定有形文化財)は、今宮家組下の家柄で、佐竹氏の国替にて秋田に移りました。映画「たそがれ清兵衛」ロケ地としても知られます。
撮影は失念致しましたので、また宿題ができてしまいました。
岩橋家(県指定史跡)は、芦名氏の重臣で75石でしたが、佐竹北家にも仕えた中級武士となります。
樹齢300年以上の柏の木があり、映画「たそがれ清兵衛」の撮影も行われましたとのことです。
河原田家(市指定史跡)は、会津時代からの芦名家譜代の家臣で、佐竹北家にも仕えました。美しい苔もある庭園も見事らしいです。
ただし、文化財修繕中につき、門は閉ざされていました。
小田野家(市指定史跡)は、今宮氏の配下から佐竹北家の家臣となった中級藩士の家柄です。
小田野家の敷地内は、下記のような感じになっていました。
田沢湖などは結構、紅葉していましたが、角館はこれからのようです。
小野崎家の屋敷は、角館城に近い武家屋敷通りの最北にあり、現存ではなく復元建物になります。
上級武士であったようです。
石黒家は屋敷内にあがることができますが、他の武家屋敷は敷地内に入って、庭園を歩いたり、外から家の内部を見学することになり、座敷に上がることはできません。
他には角館武家屋敷資料館なる、失礼な言い方をしますと、B級資料館と言う感じの建物もありましたが、おもしろかったです。
他にも佐竹歴史文化博物館がありますが、この日は閉まっていました。
佐竹義隣が生家の京都から持ち込んだとされる「しだれ桜」は、国の天然記念物に指定されていますが、町全体が桜の名所でもあります。
毎年11月は紅葉も素晴らしいため、夜間にはライトアップも行われます。
交通アクセスですが、JR田沢湖線・秋田新幹線の角館駅から、武家屋敷の方へ徒歩20分、またはタクシー5分となります。
秋田空港からはエアポートライナー(乗合タクシー・前日までに予約)にて60分で角館駅です。
角館駅にはレンタサイクル(貸自転車)もありますので、お勧めですが、冬期は積雪・凍結などがあるため休業していますのでご注意を。
観光用の有料駐車場は当方の東北オリジナル地図にてわかるようにしてあります。
人力車は武家屋敷通りの樺細工伝承館前に常駐しています。
コインロッカーは、角館駅のほかに仙北市観光情報センター「角館駅前蔵」の中にありますが、利用時間は朝9時~17時となっています。
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