道成寺(どうじょうじ)は、能・歌舞伎・浄瑠璃の演目として名高い「安珍・清姫伝説」で知られる和歌山県日高郡日高川町にある寺院です。
踏切を渡り、参道沿いにある民間の有料駐車場にクルマを止めて参拝に向かうと、すぐに階段の上に山門(仁王門)が見えてきます。
この62段ある石段の階段ですが、階段の両脇のスペースが、上に行くほど幅が広くなっています。
遠近法でごまかされるのですが、石段を登るのが、キツイと感じにくいように配慮されていると考えられています。
ただ、長い間、誰も気が付かず、2003年になって道路工事の方が、またたま気が付いたと言う事です。
道成寺は和歌山県最古の寺とされ、創建は奈良時代と古く、大宝律令が完成した701年に、紀大臣道成が造営したと伝わります。
文武天皇の妃となった藤原宮子が、九海士(現在の和歌山県御坊市湯川町下富安)の村長の娘であったことから、道成寺の建築を命じたともされます。
国の重要文化財に指定されている本堂の内部には、千手観音像(奈良時代・国の重文)がおまつりされています。
この千手観音様は、日本で最初か2番目に古い、奈良時代約1300年前の千手観音です。
秘仏の千手観音は、33年に1度、春33日間だけ公開されます。
次の御開帳(ごかいちょう)は、2038年の予定です。
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その後、929年頃の安珍・清姫事件で鐘楼が焼失したと言う伝説になっています。
この安珍清姫の悲恋物語が受け継がれており、有料拝観を行った場合、縁起堂で「安珍清姫」の絵巻物を見せながらの絵説き説法が、1日3回~10回行われております。
大変貴重な体験ができるのですが、今回は、このあと関空に向かう予定であったため、有料拝観は断念しましたが、チャンスがあればぜひ一度説法を拝聴したいところです。
また、熊野には清姫の墓もありますので、今回はあわせて訪問させて頂きました。
伝説の内容も踏まえて、下記にてご紹介させて頂いております。
さて、戦国時代の1585年には豊臣秀吉による紀州征伐にて諸堂が焼失し、仙石秀久が梵鐘を京に持ち帰り、その後、妙満寺に安置されています。
これから、道成寺は鐘(かね)が無いと言う珍しい寺にもなっています。
現在、本堂の左手に、道成寺鐘楼跡だけが残ります。
見学所要時間ですが、境内散策だけでしたら約15分となります。
宝仏殿・縁起堂を有料拝観すると+約20分。
宝仏殿・縁起堂を有料拝観して「絵とき」も聞くと+約40分との事です。
入山だけでしたら無料です。
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道成寺への交通アクセス・行き方ですが、電車の場合、JR紀勢本線(きのくに線)道成寺駅から徒歩7分です。
クルマの場合、門前にある民間の有料駐車場(500円)を利用する形になります。
駐車場の場所は、当方のオリジナル地図にてポイントしておきますので、カーナビ代わりにご使用頂けますと幸いです。
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