三角西港(みすみ-にしこう)は、熊本県宇城市三角町にある港です。
三角港としては、西港と東港にと2つに分かれています。
しかし、西港は1884年(明治17年)にオランダ人設計士ムルドルの指導のもと整備開始された、近代的港湾としては、日本で一番古い港でして、国費が使われ、3年後に完成しました。
宮城県の野蒜築港、福井県の三国港とともに明治の三大築港とされています。
その後、ムルドルは、新潟港、東京港、大阪港などの整備にも携わった技師です。
そして、三角西港は、築港当時の姿が完璧に現存している日本唯一の港として国の重要文化財に指定されています。
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NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』(2009年・2011年)では、明治時代の横浜港や佐世保港の代わりとしてロケも行われました。
映画「るろうに剣心 京都大火編・伝説の最期編」(2014年)、フジテレビ三谷幸喜脚本ドラマ「オリエント急行殺人事件」(2015年)など、映画やドラマの撮影にも使われています。
切り石積み埠頭の長さは、756メートルにもおよびます。
下記の洋風建築の建物は、木造2階建てで、西港のメイン・シンボルになっています。
1893年(明治26年)にギリシャ出身の小泉八雲(=ラフカディオ・ハーン)が滞在し「夏の日の夢」という紀行文を残したことでも知られる「浦島屋」と言う旅館で、現在の建物は一部を復元したものとなります。
休憩所・カフェ・展示場などとして活用されているとのことです。
国登録有形文化財の龍驤館は、 明治天皇の即位50周年を記念して、建てられた木造平屋建ての洋館です。
現在はイベントや展示場として使われているそうです。
このような歴史的建造物が、三角西港に集まっており、2015年に世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成要素の1つとしてユネスコに登録されました。
その他の建物としては、その他、旧三角海運倉庫(国登録有形文化財)、旧高田回漕店(市指定文化財)、旧三角簡易裁判所本館・弁護士等控室(国登録有形文化財)、旧宇土郡役所庁舎(国登録有形文化財)などがあります。
駐車場も無料ですし、お金が掛かることは、基本的にはない無料の世界文化遺産・観光スポットです。
ちなみに、三角東港(三角港)のほうに、現在フェリーターミナルがあり、正面はJR三角線の終点・三角駅になっています。
1964年(昭和39年)には、三角と島原を結ぶフェリーが就航しましたが2006年に廃止となっています。
現在は主に、天草宝島ライン(シークルーズ)にて、本渡港 (天草市)~前島(上天草市松島町)~三角港を約60分で結んでいます。
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三角西港への交通アクセス・行き方としては、JR三角駅で下車した場合、バスに乗り換えて約10分「三角西港前」バス停にて下車です。
タクシーだと約5分、タクシー料金は約950円前後です。
駐車場の場所は下記の案内の方がわかりやすいと思いますので、リンクしておきます。
無料の駐車場案内 (PDF)
・藍のあまくさ村 お土産物充実
・天草切支丹館 天草の乱などがよくわかる観光スポット
・天草イルカウォッチング 船に乗って10分でイルカ
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