雨引観音とは
雨引観音(あまびきかんのん)は、茨城県桜川市本木にある真言宗豊山派の寺院です。
正式な名称は雨引山・楽法寺(らくほうじ)と言います。
しかし、地元で楽法寺と話しても通じることは少なく、ほとんど雨引観音と言うイメージで、道路にある案内板も雨引観音と明記されています。
雨引観音は、関東屈指の安産・子育て・子授け・厄除け・金運にご利益がある観音様です。
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創建も古く、587年に、中国から日本に渡って帰化した法輪独居居士が開山したと伝わる古刹です。
雨乞いに霊験があったされ、嵯峨天皇から勅命を賜った名が雨引山と言う事になります。
女性天皇である第33代の推古天皇は、605年7月に病気平癒を祈願したところ回復したと言う事で、勅願寺と定めました。
特に聖武天皇・光明皇后の安産祈願で、無事に子供が誕生したことなどから、安産祈願で訪れる女性が多いようです。
薬医門は、別名を黒門と言いますが、江戸時代の初めに真壁城から移築されたものとなります。
その薬医門を抜けると、145段の大石段があります。
江戸時代後期の1821年から1年2ヶ月の歳月を費して完成した石段で、厄除けの石段と呼ばれています。
石段の両側には10種3000株のアジサイ(紫陽花)が植えられており、毎年6月上旬から7月中旬には見ごろとなり「雨引観音あじさい祭」が開催されます。
朱塗りの仁王門は江戸時代前期に再建されたものです。
その仁王門の先には、樹齢推定100年の「宿椎」など、霊力が溢れるパワースポットがあります。
戦国時代には真壁城主・真壁久幹や、弟・真壁高幹の寄進で本堂も建てられました。
その後、江戸時代に入ると徳川幕府からは朱印150石(格式10万石)を与えられており、1682年に10万人講を勧進を行って資金を集めて、現在の本堂が完成したとされます。
ご本尊の延命観世音菩薩は国の重要文化財に指定されています。
平安時代前期の作品ですが、秘仏になっており、毎年4月の第1日曜日のみ開扉されてご開帳となります。
また、毎年4月の第2日曜日には、鬼に感謝する「マダラ鬼神祭」が開催されます。
鎌倉時代の1254年には宗尊親王が 執権・北条時頼を説得して本堂などを再興したとされます。
また、建武年間(1334年~1338年)には、室町幕府の初代将軍・足利尊氏が316貫文を寄進し再興されました。
多宝塔は、もともと本堂と同じ時期に建てられた三重の塔だったようですが、江戸末期に多宝塔に改築されたものと言う事になります。
お正月の初詣は笠間稲荷ほどではありませんが、もちろん混雑します。
お宮参り・七五三も人気のスポットです。
御祈祷の申込は夕方までで、1時間間隔で行われます。
雨引山は、サクラの山になっており、見頃は3月上旬~4月中旬です
カワヅザクラ、ソメイヨシノ、ヤマザクラなど約3000本ありますが、品種別にタイミングがずれて開花しますので、比較的長い期間、桜の花見も楽しめます。
本堂から右わきに入った奥の方には「延命水」と呼ばれる延命長寿のご利益がある湧水もあるようです。
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境内では孔雀(クジャク)が放し飼いされている時期もあるようです。
私が訪問した際には、池の脇でアヒル・カモが休んでいました。
コイのエサも売店で売られており、お子様は楽しそうでした。
山の中腹にあるため関東平野の展望も楽しめるほか、秋には紅葉も楽しめます。
第一駐車場の奥にある薬膳中華茶坊・三笠では、薬膳本格中国料理になるスペシュルランチ(1400円程度)などの昼食も頂けます。
シェフは、ホテルオークラの中華部門で12年料理長を務め、皇族や著名人をたくさんもてなした、袖山博明(そでやま-ひろあき)さんです。
訪問した際にはちょうどお昼時だったのですが、下界では食べるお店がとても少なかったので、後悔しています。
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交通アクセス
JR岩瀬駅から、桜川市バスがありますが、雨引観音まで運行しているのは土日のみで、1日4本程度に限られます。
JR水戸線「岩瀬駅」から約6km、タクシーで15分となります。
年末・お正月や桜の時期には、桜川市で臨時バスを出すことがあります。(バスの所要時間は20分)
道路は最後の方は山道ですが、大型バスでも、双方向通行が可能です。
ただ、参拝者も多い雨引観音ですので、対向車も、結構、来ますので運転にはご注意願います。
駐車場は約500台と比較的多く確保されており、初詣以外は、満車になることはあまり無いです。
ただし、駐車場から本堂までは多少階段があります。
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車椅子の方には、途中から左折して別の道路で上がれるようになっています。
お車の場合には、筑波山もセットでどうぞ。
・真壁城 真壁久幹と真壁氏幹の鬼真壁
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・笠間稲荷神社「笠間の菊まつり」と「初詣混雑状況」駐車場攻略法も
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