目次 contents
えさし海の駅「開陽丸」
北海道の江差は、函館から車で約1時間30分、日本海に面し江戸の頃からニシン漁と北前船貿易で栄えた港町です。
独特の音調をもつ江差追分(えさしおいわけ)は北海道の民謡でも有名ですが、追分(おいわけ)と言うのは、道が左右に分かれている所という意味です。
すなわち、日本海から北上してきた北前船が、蝦夷に到着して、ここ江差から陸路左右に分かれて物資が運ばれたと言う事ですね。
下記写真は、上之国側から見た江差の街並みです。
そんな江差の港に、えさし海の駅「開陽丸」があり「開陽丸青少年センター」とも呼ばれます。
幕末期に函館戦争で活躍した開陽丸が復元・再現されており、資料館(復元船)も人気ですが、他の江差の観光スポットと共にご紹介してみます。
スポンサーリンク
「開陽丸」(かいようまる)と言う船は帆船ですが、補助エンジンも搭載されて、港ではスクリューで航行することができる江戸幕府の軍艦でした。
江戸城が無血開城したあと、薩長の新政府に不満を持っていた旧幕府軍の榎本武揚らが、軍艦にて江戸から脱走しました。
そのとき「榎本艦隊」の旗艦となったのが開陽丸と言う事になります。
復元されている「開陽丸」の中は、資料館になっており、下記のように展示も充実しています。
帆船の操船シュミレーションや、砲弾重量体験、砲撃手順の体験などもできます。
下記は船員の寝床を再現していますが「おこさないで」と書いてありました。
寝ておられると言うよりは、〇〇のようにしか見えませんが・・。
開陽丸が江差で復元されているのには理由があります。
ご承知の方も多いかとは存じますが、この江差で沈没したらからです。
榎本艦隊にとって、開陽丸は最新鋭の大型主力艦であり、旧幕府軍のシンボルともいえる軍艦でした。
結局、開陽丸の喪失は大きく、新政府軍の艦隊とのバランスも崩れて、旧幕府軍は不利となりました。
昭和49年~昭和57年の間、沈没地点からの引き上げが本格的に行われ、大砲、弾丸、火薬缶、ロープ、帆布、サーベル、日本刀など32905点の遺物が収容されています。
これらの一部が、現在、江差にある復元艦「開陽丸」にて展示・公開され、日本初の海底遺跡として登録されています。
えさし海の駅「開陽丸」
すぐ近くには、マリーナ(ヨットハーバー)もありまして、小型船舶免許を持っている小生は、船に乗りたいなと言う気持ちを掻き立てられます。
が、併設の「アンテナショップぷらっと江差」では、江差の特産品やお土産を購入できます。
ただ、あまり売れないのか?、品数は少なめという印象です。
あと、昼の時間帯(11時~14時)は「そば」など、軽食類を頂ける食堂のようなものもありました。
レストランのような飲食店はこの辺りも少ないので貴重です。
行き方・アクセスですが、函館や木古内からですと、江差・松前「バス3日間」乗り放題キップも便利です。
駐車場は下記の地図ポイント地点となります。
なお、開陽丸のすぐ地くに島のように突き出た岬「かもめ島」があります。
かもめ島
かもめ島は、約2kmほどの散策路もあり、一周できます。
下記の写真にあるのは瓶子岩(へいしいわ)です。
かもめ島と言う名がついているくらいですので「カモメ」がたくさんいるそうです。
源頼朝によって奥州平泉から追われた、源義経が蝦夷地に渡った際、この「かもめ島」にしばらく滞在したと言う伝承もあります。
江差には他にも見どころがありますが、もうひとつだけ「旧檜山爾志郡役所庁舎」をご紹介いたします。
旧檜山爾志郡役所庁舎
旧檜山爾志郡役所庁舎、読めないですよね。
檜山爾志郡は「ひやまにしぐん」と言います。
明治20年(1887年)に建築された役所で、郡役所と警察署が入っていたそうで、北海道内では、ただひとつ現存する郡役所となります。
座礁した開陽丸が破壊されていく姿を見ていた榎本武揚と土方歳三は、そばにあった松の木を叩いて嘆いたとされ、今でもその「嘆きの松」が旧檜山爾志郡役所前に残っています。
現在、建物の内部は、江差町郷土資料館になっています。
函館バス「中歌町」バス停(江差町役場の前)からですと徒歩約5分です。
旧檜山爾志郡役所庁舎には3台ほどの駐車場もありますので、クルマでも大丈夫です。
上記でご紹介した施設・観光スポットは、当方のオリジナルGoogleマップでも詳しくしめしております。
江差から奥尻島を2時間10分で結ぶ、ハートランドフェリーが出航する港でもあり、観光の拠点とも言えます。
開陽丸にご興味がある方は、下記にて開陽丸の歴史も詳しくご紹介していますので、よければ、ご覧頂けますと幸いです。
・開陽丸とは~江戸幕府のオランダ製最新鋭軍艦 江差で喪失した理由
・函館・弁天台場とは~土方歳三が救援しようとした新選組最後の地
・五稜郭タワーや五稜郭に一番近い駐車場は? 函館観光名所の攻略法
・箱館戦争で戦死した土方歳三の函館足跡8箇所+αを訪ねる方法
・函館市内や函館近郊の日帰り温泉紹介中
・超静音サイレントタイヤ車輪の機内持込みスーツケースはこれだ
・蝦夷地の史跡巡り用「北海道観光オリジナルGoogleマップ」
この記事へのコメントはありません。