鎌倉宮(かまくらぐう)、別名・大塔宮(おおとうのみや)は、護良親王(もりよししんのう、もりながしんのう)を祭神とする神社です。
鎌倉時代には「東光寺」と言う寺でしたが、1334年に後醍醐天皇の命を受けた足利尊氏らが護良親王を捕縛して、ここ東光寺(現在の鎌倉宮)に幽閉されましたことで知られます。
明治時代に入ると、その東光寺跡地に、明治天皇の命により鎌倉宮が建設されて、護良親王を祀ったのです。
上記は「厄割り石」です。かわらけ(瓦投げ)のような石に、厄落としの願いを込めて、安置されている「岩」に向かって投げて「割り」ます。
訪れた際には1枚100円でした。
上記は「身代わりさま」と呼ばれる仏像ですが、痛い箇所や病気の箇所などを触ると、身代わりになると信仰されているようです。
一生懸命、長い時間を掛けて厚く信仰なさっていた方がおられましたので、触るのは遠慮しておきました。
有料拝観すると最初に見えてくるのが、本殿の裏側にある、護良親王の土牢ですが、どうも「復元」したようです。
しかし、鎌倉で幽閉されると言うと、大抵は屋敷やお堂の中に閉じ込められる事が多いのですが、護良親王はこんな土牢の中ですから、その苦労ははかり知れません。
天皇の第一皇子にも拘わらず、自らの父の命もあって、こんな所に9ヶ月間も閉じ込められたのですが、とても人間らしい生活はできていなかったのではと推測致します。
そして、足利氏が鎌倉から追われる際に、淵辺義弘によって殺害されてしまいました。
この時の伝承として、舞鶴姫の逃亡の話などもありますので、この記事の末尾にリンクを付けておきます。
上記は、討ち取られた護良親王の首が置かれた石とされています。
近くには、古い多宝塔もありました。
出口付近に進むと宝物殿があり、当時の様子などを見る事ができます。
拝観料は大人300円、小学生150円。
拝観所要時間(観光所要時間)は約20分~30分といったところです。
境内にトイレもあります。
鎌倉では新しい神社ですので、外国人観光客は見かけませんでした。
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アクセス・行き方
電車の場合は、JR鎌倉駅の東口から京成バス「鎌20」大塔宮行きで終点・大塔宮バス停下車となります。
鎌倉駅の東口「4番乗り場」からバスが出ますが、本数もたしか1時間3~4本くらいあったと思いますので、結構便利です。
なお鎌倉駅から歩くと40分くらいは見た方が良いです。
鶴岡八幡宮から歩くと20分くらいと言ったところですが、この間は、源頼朝の墓などもありますので、他の史跡を見ながら鎌倉宮に行き、帰りに大塔宮始発のバスに乗って鎌倉駅に戻ると言うのも良いかと存じます。
車の場合には、下記の地図ポイント地点が有料駐車場の場所となります。上記の写真が駐車場の風景です。
地図は縮尺を変えてご覧頂けます。
2015年現在、駐車料金は1時間=430円(税込)で午前9時~午後4時までです。
・護良親王と興良親王
・雛鶴姫~後醍醐天皇の第1皇子である護良親王の子を宿すも秋山へ
・石船神社に祀られている護良親王の頭蓋骨
・淵辺義博と淵辺義博居館・淵野辺の地名
・大江広元邸跡と大江広元の墓(胡桃山)・明王院・梶原井戸【鎌倉】
・大山祇神社(大三島)~護良親王も奉納した国宝の太刀
・鶴岡八幡宮 歴史観点からの観光参拝みどころ
・後醍醐天皇の負けず嫌いな執念と室町幕府や南北朝時代になった背景
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