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北海道の一番東、日本としても離れ島でないと最東端となる根室の見どころを贅沢にベスト12ランキングにてご紹介します。
釧路から車で約2時間30分でアクセスでき、北海道の中でも、ひときわ大自然が残っている根室市や道東旅行のご参考になさって頂けますと幸いです。
ご紹介している各観光施設・観光地の駐車場などは、当方のオリジナルGoogleマップにて正確な場所や駐車場入口を示しています。
スマホで開けば、レンタカーなどでもカーナビ代わりとしてもご使用可能です。
なお、今回、入れております写真ですが、霧が立ち込めているところが多く、北海道の素晴らしさを画像では十分にお伝えできておりません事、ご容赦賜りますと幸いです。
納沙布岬
納沙布岬(のさっぷみさき)は、東経145度49分01秒にあり、離島を除くと日本の最東端で、晴れていればオホーツク海を望みます。
望郷の岬公園、四島のかけはし、納沙布岬灯台、北方館、望郷の家、望郷の塔オーロラタワーなどががあり、気候の良い夏には多くの観光客が訪れます。
下記がオーロラタワーですが、タワー下の駐車場からでもキリに包まれていました。
ちなみに、日本最東端となるのは小笠原諸島の南鳥島ですが、海上自衛隊と気象庁などの職員が常駐しているのみで、民間人は住んでいません。
そのため、民間人が自由に行ける最東端は、北海道根室市の納沙布岬となります。
なお、岬の傍らにあった集落があったことから、アイヌ語で岬の傍らという意味の「ノッ・サム」から呼ばれるようになったと考えられています。
岬の先端には、明治5年に建てられたと言う、北海道内最古の灯台が現存します。
納沙布岬灯台は日本ロマンチスト協会によって「恋する灯台」と認定されました。
晴れていれば、納沙布岬からは北方領土の歯舞群島を望めます。
貝殻島までは、わずか3.7kmの距離で、沖合にはロシアの巡視艇が航行しているのも見えます。
6月だと朝3時30分過ぎが、根室の日の出と言うことで、沖縄・那覇より約2時間も早く、夜が明けます。(日暮れもその分早い)
毎年お正月の元旦には、日本一早い初日の出「納沙布岬初日詣」を見るために、たくさんの観光客が納沙布岬を訪れます。
特に望郷の塔オーロラタワー(有料入館)から、歯舞・国後を見ると、その思いは強くなります。
景観を楽しむというよりは、ここに来るたびに、北方領土を考えさせられる岬です。
根室駅からバスで40分。
納沙布岬に向かう間、道路沿いからは牧場にて放牧されてゆっくりと過ごしているお馬さんなども見られます。
納沙布は2回目で、前回は天気も素晴らしかったのですが、今回はダメでした。
気を取り直しまして、次は根室でのお勧め観光スポット2番目です。
風蓮湖
風蓮湖(ふうれんこ)は、野付風蓮道立自然公園として根室湾に面した汽水湖です。
汽水湖(きすいこ)と言うのは、淡水と海水が混ざった湖と言う事になりますが、風蓮湖と言う名称は、アイヌ語の「フーレ」(赤く染まった水と言う意味)が由来とされています。
根室の風蓮湖は、手付かずの自然が豊かに残っている事や、水深が平均で1mほどであり、魚の捕食も比較的行いやすいことから、たくさんの渡り鳥の中継地としても知られます。
特に秋や春には多くのオオハクチョウが飛来するなど、野鳥の楽園にもなっているため、2005年にはラムサール条約にも登録されました。
手付かずの大自然が残されています。
春国岱
春国岱(しゅんくにたい)は風蓮湖と外海とを遮るように砂が堆積した半島のような陸地です。
エゾマツ林ののある小高い所をアイヌ語では「スンク・ニッ・タイ」と言う事から、そのまま地名となりました。
砂丘に自生するアカエゾマツ林は日本唯一であり、砂丘の上にあるアカエゾマツとしても国後島・古釜布とここでの世界で2例しかありません。
また、6月上旬から6月下旬に花を咲かせるハマナスの群落は、日本最大級の広さを誇ります。
海側から第1砂丘・第2砂丘・第3砂丘と、数千年かけて生成された東西に長さ8kmと長い3つの砂丘群となっています。
砂丘ごとに形成された年代が違うため、自然の長い歳月で変わる植生の変化も見られる大変貴重な場所です。
散策路も整備されており、2.4kmのヒバリコースから、キタキツネコース、アカエゾマツコースをつないで春国岱の素晴らしい自然を見て歩ける往復4.8kmコース。
他にも往復5.2kmで、春国岱の先端まで行けるハマナスコースなどがあります。
何しろ、人工物が目に入らない、自然そのままの景色がありますが、散策する場合には2時間~3時間は必要です。
風蓮湖と春国岱の両方を望める国道44号線沿いに「道の駅・スワン44ねむろ」があります。
その道の駅の裏側に、手軽に行ける高台があり、風蓮湖を望むことができます。
場所は当方のオリジナルGoogleマップにてわかります。
昼の時間帯にはレストランで食事もとれますので、休憩がてらお立ち寄りになってみてください。
根室名物のエスカロップも頂けますよ。
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エスカロップ
エスカロップ、略してエスカとは、簡単に申し上げますと、ピラフの上に、ポークカツを載せて、デミグラスソースをかけ、皿の端にはサラダを添えたワンプレート料理です。
ポイントとしては、バターライスに、みじん切りのタケノコが混ざっていることでしょうか?
バターライスを使用したものを「白エスカ」といい、少数派としてはケチャップを使った「赤エスカ」もあります。
横浜のイタリア料理店「イタリアンクオーター」でシェフをしていた、森町出身の若手シェフ・古村欣也さんが、1963年4月に根室市にやってきます。
そして、当時、根室駅前にあった鈴木和彦さんの経営の洋食レストラン・喫茶「モンブラン」にて働き始めたさいに、考案したのが、このエスカロップです。
喫茶店は僅か2年で閉店しましたが、エスカロップは根室市民であればだれもが知る人気料理となり、現在に引き継がれています。
エスカロップは、根室以外、どこでもあると思って、根室の人は、どこかに行っても「エスカロップを」と注文して、首を傾げられたことがあったとか・・。
1963年に「ニューモンブラン」と言う喫茶店がオープンしていますが、これは当時のシェフ・梅田勝利さんが開いたお店となります。
飲食店にて食べ物の写真を撮影したり、食べ物の話をSNS投降するのはあまり好きではないので、下記はTwitterからの情報です。
根室のB級グルメといえばエスカロップ!
中でもエスカロップ発祥のお店「ニューモンブラン」がお勧め(写真)。#エスカロップ#ニューモンブラン pic.twitter.com/QdW96fNW0I #北海道— 北海道LOVERS (@hokkaidolovers_) 2017年7月16日
なお、根室市内の飲食店では、他にもエスカロップを提供している店舗も多く、小滝文吾さんの「どりあん」も後継でして、コンビニのお弁当にもエスカロップがあります。
ちなみに、根室で注文する場合には「エスカで」と言うのがツーらしいです。
「どりあん」さんのエスカロップは登録商標です。
北方原生花園
6月から7月にかけては、ヒオウギアヤメやクロユリ、ミツガワシワ、エゾカンゾウ、トウゲブキ、チシマフウロ、ワタスゲ、ハクサンチドリなど100種類もの花が見事なほか、オホーツク海を望みます。
木道が整備されていて散策ができますが、園内にはポニーが放し飼いになっていて、自然散策のほかにホースウォッチングもできます。
散策路入口は、ゲートが閉じられていますが、これはポニーちゃんが逃げ出さないためでして、開け閉めして自由に入ることができます。
駐車スペースもありますので、どうぞ。
明治公園
あまり訪れる方はいないかも知れませんが、日本の歴史公園100選にも選ばれている根室の明治公園(めいじこうえん)は、明治8年に北海道で2番目に開かれた牧場となる開拓使根室牧畜場跡にある総合公園です。
かつては、菓子、牛乳、乳製品などの食品会社・明治が所有していた土地であったことから「明治公園」と名付けられています。
このような経緯もあり、3基のサイロが残されていますが、レンガ積みのサイロとしては日本最大級であり、その古さからも国指定の登録有形文化財に指定されています。
駐車場もトイレも広くてゆったりしており安心です。
クリスマスの頃にライトアップやイベントも開催されるようです。
最東端の駅・東根室駅
日本で一番東にある鉄道駅は、根室駅ではなく「東根室駅」となります。
ホームがあるだけの小さな駅ですが「最東端の駅ひがしねむろ」の看板もあり、隠れた観光スポットで、記念写真を撮りに来る方も多いようです。
ただ、2017年現在、根室駅と釧路駅135kmを結ぶ「根室本線」は、普通列車が片道5本、快速はなさきが1本と、1日6本しか列車が走っていません。
高校生などもこの列車本数では厳しいですね。
ちなみに、列車は80km/hで走行し、普通列車だと釧路まで約2時間30分の所要時間で、運賃は片道2490円です。
これが、根室バスの都市間バス「ねむろ号」だと、釧路駅まで約2時間40分で、片道2250円です。
JR北海道もこのまま乗客数が改善しなければ、釧路駅~根室駅間は単独維持困難区間となっていますので、最悪、廃線となる日も訪れるのではと存じます。
まだ、駅が存在するうちに、撮影しに行きましょう。
時間があれば、1区間だけでも、乗車してみましょう。
良い思い出になるかと存じます。
天然記念物「車石」
根室車石(ねむろくるまいし)は、根室半島の太平洋側にある岩場で天然記念物「車石」があります。
学術的には貴重な最大6mほどもある独特の形をした石があるそうです。
日本の灯台50選にも選ばれている花咲灯台が建つ岬にあります。
無料駐車場から岬の先端の方に約3分歩いていくと、断崖絶壁のうえに到達できます。
そこから、眼下の岩場に降りて行くと「車石」と言う「ホイールストーン」をが見学できるようになっています。
ただ、この日は波も荒かったので、万全を期して、降りるのは自粛させて頂きました。
沖にはアイヌ語で「鵜がいる」と言う意味のユルリ島や、珍しい野鳥も観察できます。
花咲岬は初めて訪問させて頂いたのですが、天気が良ければ、太平洋の眺めも良かったであろうと存じます。
また、行きたいところです。
浜松海岸駐車公園
カモメの群生地として有名な浜松海岸は、根室十景にも選ばれており、浜松海岸駐車場が完備されています。
立派なトイレ入ると「ジャズミュージック」も流れてきます。
もちろん、この駐車場から見える景色も素晴らしく、沖合にはユルリ島と七つ岩を望みますが、この日は見えませんでした。
北の国から98時代のロケ地にもなっており、正吉と蛍が歩いた海岸が浜松海岸です。
のんびりと絶景をお楽しみ頂ければと存じます。
近くには落合岬もあります。
落合岬
北海道三大秘岬にも選ばれている落石岬です。
高さ40mほどの断崖絶壁があるのですが、その手前には「サカイツツジの湿原」があります。
このサカイツツジの自生は、南限地として国の天然記念物にも指定されています。
このように自然も保護しているところですので、納沙布岬や花咲岬、霧多布岬のように、岬の先端付近までクルマで入ることができません。
特に、落合岬は私有地と言う事もあり、フットパスと言う、人が歩く権利(通行権)と言う形で販売されている「おちいし岬パス」を事前購入しないと立入が許可されていません。
実際にはおちいし岬を散策するための有料販売地図と言う感じなのですが、風蓮湖の道の駅「スワン44ねむろ」にて200円で販売されています。
この地図「おちいし岬パス」を持っていると、進入禁止のケートより先へ徒歩で入ることが許可されています。
ゲートに係員さんがいてチェックする訳ではないのですが、落石岬湿原もあり自然豊かなところですので、ルールは守りたいところです。
なお、ゲートに駐車スペースがあり、そこから落合岬の散策は、徒歩となり3時間~4時間を要します。
新酪展望台
国道44号線を厚床から更に根室方面に進むと、手軽に立ち寄れる「新酪展望台」が道路わきにあります。
1982年に建てられた高さ10mの展望台で、トイレも完備されていますが、鉄骨製の展望台があるだけです。
でも、天気が良ければ360度の素晴らしい北海道・道東の景色が待っていますので、時間が少しあれば是非お立ち寄りください。
根室半島チャシ跡群
かつて「蝦夷地」(えぞち)と呼ばれた北海道には先住民アイヌ人が住んでいました。
そのアイヌの遺構も根室半島には多く、特に「根室半島チャシ跡群」として、国の史跡や日本100名城にも選出されています。
チャシ(砦)に関しては、別途、紹介ページを設けておりますので、もし、ご興味がある方はご覧願えますと幸いです。
オンネモトチャシ跡 クナシリ・メナシの戦いと根室半島チャシ跡群
道東へ行こう・北海道の道東攻略
札幌や小樽、函館といった北海道の有名観光地と異なり「道東」は、比較的観光客も少なく、ゆっくり、おおいに楽しむことができるます。
また、北海道の中でも、ひときわ自然が雄大で、キタキツネやエゾシカに出会えたりと、まさに「北海道」を堪能できること間違いなしと言えます。
()内の本数は、東京(羽田)からの運航本数です。
日本航空(JAL)
札幌(新千歳)、旭川(4便)、女満別(3便)、釧路(3便)、帯広(4便)、函館(3便)
全日本空輸(ANA)
AIRDOとの共同運航含む
札幌(新千歳)、旭川(3便)、女満別(2便)、釧路(3便)、帯広(3便)、函館(5便)、中標津(1便)、紋別(1便)、稚内(2便)
全日空の場合、北海道の地方路線のほとんどはエアードゥの機材を使用します。
すなわち、AIRDOになった場合、座席間隔がちょっと狭いです。
根室中標津空港やオホーツク紋別空港は1日1便だけで、時間もあまりよろしくないため、あまり適していません。
となると、道東に最初から行くのであれば、知床・網走方面であれば、女満別空港が良いです。
根室方面に行くのであれば、釧路空港です。
たんちょう釧路空港は良く「霧」が発生して着陸ができないことが多く、昔は4%くらい、年間350便ほど欠航していました。
しかし、無線着陸援助装置が導入されて、今ではカテゴリーCAT-Ⅲbと言う200m以下~100m以上の視界があれば、計器着陸できるようになり、現在の欠航率は0.2%くらい、年間30~40便へと大幅に改善しています。
ちなみに、日本でも霧が多いところとしては、根室は3位、釧路は4位です。
特に7月に霧が多いです。
根室に宿泊するなら
小生が若いころに、根室の「【広告】エクハシの宿」さんに宿泊したことがありますので、ご紹介いたします。
旅館と言うよりは「民宿」のようで、部屋数は5部屋となります。
本館と別館と分かれていて、本館の男湯は「漢方薬湯」になっています。
別館の女湯は海藻エキスのお風呂だと思います。たぶん。
コインランドリーもあります。
夕食付にすると、花咲カニがついたコースもありますが、野菜は地元の有機野菜が多いですし、ロシア料理が出ることも。
閉店していなければ、近くにセブンイレブンもありますので、便利です。
小型犬と一緒に宿泊することも可能なようです。
【広告】エクハシの宿まで、根室駅からは徒歩10分となります。
以上、大変魅力あふれる根室の観光地ですが、結構「遠い」です。
計画は時間に余裕をもってお願いできますと幸いです。
観光に便利な地図もカーナビ代わりにぜひご参考ください。
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