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奈良・東大寺は国宝になっている大仏や大仏殿などだけでなく、広大な境内には他にもいくつかの建物がある。
そのうち、建物が国宝になっている東大寺・二月堂と東大寺・法華堂(三月堂)をご紹介したい。
二月堂
二月堂 (にがつどう)は、奈良時代の752年頃に創建された、十一面観音を本尊とする仏堂。
745年に平城京へ遷都となり、聖武天皇によって大仏の鋳造が開始されたのが747年。
奈良の大仏の開眼供養が752年のため、一連の行事のなかで二月堂が建設されたのかも知れない。
なお、東大寺の前身である福寿寺や金鐘寺などは、この二月堂の付近にあったらしい。
東大寺・大仏殿がある場所からは、少し高台に位置する。
二月堂は、奈良・早春の風物詩となっている「お水取り」と言う、複雑で謎の多い宗教行事が行われるお堂としても有名だ。
そのお水取り(修二会)は751年、良弁(ろうべん)の高弟・実忠(じっちゅう)によってはじめられたと伝わる。
奈良時代、修二会(しゅにえ)は国の重要行事であり、14日間にわたって行われる。
達陀(だったん)という言葉の意味も解明できていない行法がハイライトとなっており、練行僧が松明を持って二階堂の舞台を走る姿がある。
よく建物が燃えないものだと感心するが、飛んだ火の粉の火消し役の僧侶もいるようだ。
お水取りは、その修二会の期間中に行われる項目のひとつと言え、深夜の時間に二月堂前の若狭井という井戸から観音菩薩にお供えする「お香水」を汲み上げる儀式だ。
紹介されている動画があったので、YouTubeの公式方法で共有表示もしておく。
東大寺の長い歴史では、2度ほど大伽藍の大半が焼失しているが、そんな年でも修二会だけは「不退の行法」として、1270年ものあいだ1回も休んだことが無い。
このような修二会は全国に広まったようで、奈良では薬師寺・修二会(花会式)、法隆寺の修二会、長谷寺の修二会も伝統行事となっている。
現在ある二月堂は、焼失したため江戸時代の1669年に、江戸幕府も支援して再建された建物。
しかし、修二会の行事用専用の建物であり、特異なことから国宝に指定されている。(江戸時代の建物で国宝になっているのは日本全国的には珍しいが奈良では春日大社なども同様)
法華堂(三月堂)
東大寺・法華堂 (ほっけどう)は、三月堂(さんがつどう)とも言う仏堂で、奈良時代の創建と伝わり、東大寺としても最古の建物となる。
不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)を本尊とする。
建物も本尊も国宝。
前述したとおり、東大寺の前身である福寿寺や金鐘寺などがあった場所のため、当時から法華堂は主要堂宇の1つであったと考えられている。
すぐ北に二月堂がある。
駐車場の場所などは、当方のオリジナル地図「大阪・京都・奈良方面」にてポイントしている。
大坂・京都・奈良など関西方面の史跡
スマホ画面などで表示して「検索窓」から検索して、カーナビ設定することでも使用可能。(徒歩ナビとしても可能)
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