鬼ヶ城
鬼ヶ城 (おにがじょう) は、三重県熊野市木本町にある熊野の観光スポット。
吉野熊野国立公園にある海岸の景勝地で、荒波に削られた凝灰岩の大岸壁「猿戻」「鬼の風呂桶」「鬼の見張場」などが見どころ。
「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部としてユネスコの世界遺産、国の天然記念物、国名勝、日本百景にも指定されている。
執筆時点で入場料などは無料で、駐車場も無料ととてもありがたい状態だ。
断崖絶壁の海岸沿いに約1.2kmの遊歩道(ハイキングコース)が整備されている。
全部制覇すると往復80分、一周して帰ってくると約100分程度の道のり。
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散策する場合にはヒールの高い靴、下駄などは避けて滑りにくい靴がお勧めだ。
なお、海が荒れている時や荒波で遊歩道の設備が破損した場合などには途中から通行止になる場合もある。
千畳敷(せんじょうじき)は、大規模な地震が起きるたびに隆起した大洞窟。
上下段に分かれており、高さは約15m、広さは約1500㎡という鬼ヶ城で随一の威容を誇る場所だ。
多娥丸
鬼ヶ城伝説によると、平安時代に海賊・多娥丸が住んでいたとされる。
多蛾丸(たがまる)は、熊野沖を船で行き来する人たちから金銭を奪うなど熊野の海を荒らし廻っていたと言う。
そのため平城天皇の命を受けて鈴鹿山の鬼神を退治した征夷大将軍・坂上田村麻呂が討伐のため熊野に出向いた。
しかし、どこに多娥丸がいるか?わからなかったところ、近くの烏帽子山に大馬権現の化身の天女が現れ、鬼の隠れ家(鬼ヶ城)を教えてくれた。
ところが岩が厳しくそびえており陸からは近づけず、海からは磯の波が激しく当たるため、とても近寄れなかったと言う。
その時、沖の魔見ケ島に童子が現れ、船を並べた舞台の上で軍勢も加わって舞い遊ぶなど大騒ぎをしたところ、鬼は油断をして岩戸を開いたので、一瞬のうちに弓矢で多娥丸を討ち取ったとされる。
そして、約800名いたと言う海賊も討ち取られ、多娥丸の首は熊野市井戸町にある大馬神社に埋葬された。
なお多娥丸に関しては金平鹿(こんへいか)と言う名前でも伝わる。
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こんな鬼の伝承があることから「鬼ケ城」と言う名前で呼ばれている次第だ。
なお、駐車場がある鬼ヶ城センターから山頂へと続くハイキングコースには4種類(約2000本)の桜が植えられており、山頂の紀伊・鬼ヶ城の本丸跡が展望台にもなっている。
簡単に動画も短く撮影してみたので、よければあわせてご覧頂けると幸いだ。
遊歩道の様子などがわかりやすいと思う。
交通アクセス
JR紀勢本線の熊野市駅から三重交通バスの「大又大久保行き」に乗車して所要約5分、鬼ヶ城東口バス停下車して徒歩3分。
JR大泊駅から歩くと徒歩約20分との事。
無料駐車場は約70台完備されており、世界遺産だけに土産物店・ランチを取れる食堂などもある。
駐車場の場所を当方のオリジナル地図「名古屋・北陸方面」にてポイントしている。
オリジナル地図「名古屋・北陸」方面
スマホ画面などで表示して「検索窓」から検索して、カーナビ設定することでも使用可能。(徒歩ナビとしても可能)
せっかくなので、花の窟神社とセットでどうぞ。
また、城跡としての鬼ケ城は別サイトにて公開中。
・紀伊・鬼ケ城(鬼ケ城本城)の解説~有馬忠親が隠居した世界遺産で風光明媚な城跡
・花の窟神社【世界遺産】日本最古とされる神社・お綱かけ神事
・熊野三山めぐり 熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社
・虫喰岩 国の天然記念物である珍しい奇岩
・丸山千枚田【熊野・北山】1340枚の規模を誇る日本最大級の棚田
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