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路面電車が道路の真ん中を走っている街が日本にはまだあり、大変、風情あるのですが、実際にクルマを運転していますと、困ることが多々あります。
自動車で道路を「右折」する場合です。
軌道上(線路上)でクルマが止まると、後ろから市電が来た場合に妨害してしまいます。
かと言って、道路の車線上にて対向車がとぎれるのを待つと、今度は後ろから続いてくる後続車の妨害になってしまうことがあります。
果たして、軌道上で待つのが良いのか?
それとも、道路で待って路面電車を妨害してはいけないのか?
正しい方法を調べてみました。
軌道上へは進入禁止
まずは大原則として、路面電車(市電)の軌道上や敷地内へクルマで入ることは禁止されています。
下記は函館市の説明で、わかりやすいので、ぜひ、ご覧ください。
ただし「軌道敷地内通行可」と言う標識がある区間では、進入が許されています。
続いてもただしですが、道路を右折する場合に、やむを得ず、路面電車の軌道上に入ることは許されています。
更にただしですが、許されていても、路面電車のの進路を妨害するのは道交法違反となります。
道路交通法第21条3項に、 軌道敷内を通行する車両は後方から路面電車が接近してきたときは、当該路面電車の正常な運行に支障を及ぼさないように、すみやかに軌道敷外に出るか又は当該路面電車から必要な距離を保つようにしなければならない。
と言う事で、市電の信号が赤でない限り、路面電車が進行しても良い状況であれば、路面電車が優先と言うのが道交法です。
更に、ただしなのですが、危険防止のため、やむを得ず軌道内に留まるのは、やむを得ない事情ですので大丈夫なのです。
しかし、それがやむを得なかったのか?と、はた目から見てどうか?と言う判断に関しては、自分は危険回避のためと考えていても、周りから必ずそうみられるとは限りませんので注意が必要です。
自分では大丈夫と思っていても、最終的には警察や路面電車運転手さんが、どのように感じたか?と言うところになるため、電車の運転手さんから見て、あまり目に余る光景ですと汽笛(クラクション)を鳴らされることになるかと存じます。
また、昔の古い路面電車車両だと、あの警笛の音がまたスゴイ大きい音ですしね。
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一番困るのは車の往来が多いところ、クルマの交通量が多い箇所です。
路面電車がいないことを確認して、右折するために軌道上に入ったとしても、反対側の車がなかなか途切れず、右折するのを待っている間に、後ろから市電が接近してくると言うケースが多々あります。
しかし、後方から路面電車が接近してきたので、右折を諦めて道路の本線に戻ろうとしても、渋滞していたり、または交通量が多くて危険な行為となってしまう場合も多々あるため、速やかに退去しようとすると事故を誘発する可能性も出てきます。
こうなりますと、もう、どうしようもないです。
かと申しまして、軌道に入らず道路の本線にて右折しようと待っているのも、後続のクルマの進行を妨害することになり、場所によっては渋滞が発生するなどジレンマが生じます。
出張先で必ずと言ってよいほどレンタカーを運転しますが、路面電車がある街は、運転しずらくて正直「気を使う」状態です。
普段その街で生活しいていて、市電の事情にも明るければ、うまくやり過ごす方法もわかってきますので、地元の方は問題ないと思いますが、初めての街で市電があると困ります。
広島はかつて、タクシーは右折の際にOKだったと言う話も聞きます。
今ではダメらしいのですが、このようなローカルルールも存在しがちです。
2016年には熊本で、パトカーが右折しようとして、後ろからきた市電と接触すると言う事故も発生しています。
警察官でもそうなのですから、一般ドライバーにとっても、やはりチンチン電車がある街は厳しいのではないでしょうか?
と言う事で、私の場合、路面電車の軌道をまたいで無理に右折しないようにしています。
クルマの右折信号がある交差点まで進んで曲がる。
または、路面電車の線路が他に行ったりして無くなったところで右折する。
もしくは、左折・左折・左折で、グルッと迂回して向かうなどの回避策を取っています。
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路面電車がある街リスト
クルマで右折する際に路面電車の線路に入らないように注意する市は下記のとおりです。
札幌市(札幌市交通局)
函館市(函館市企業局交通部)
豊橋市(豊橋電鉄)
富山市(いろいろ)
福井市(福井鉄道)
大津市(京阪)
京都市(嵐電・京福電車)
大阪市(阪堺電気鉄道)
岡山市(岡山電気軌道)
広島市(広島電鉄)
松山市(伊予鉄道)
高知市(とさでん)
熊本市(熊本市交通局)
長崎市(長崎電気軌道)
鹿児島市(鹿児島市交通局)
下記は福井鉄道です。
東京でも都営・荒川線と、東急・世田谷線が路面電車扱いですが、道路上を走行する区間はあまりないので、東京はほとんど心配ありません。
神奈川県の江ノ島近くには、江ノ電が道路の真ん中を走行する区間があります。
ただし、この道路にある江ノ電の線路は、法律上は併用軌道です。
すなわち、踏切と同じ扱いです。
道路の真ん中に線路があり両端には住宅があるのですが、そうではなく、とても長い踏切のところをクルマが走行していると言う法律になっているため、100%電車優先です。
(参照) 江ノ電 併用軌道を走る動画もあるよ 江ノ島電鉄の日本唯一イロイロ
よって、江ノ電の場合、電車が来ているときに線路上(踏切内)への侵入は、非常にマズイと言う事になります。
なお、長崎のように、路面電車が電停で停車すると、道路を横断する乗客(歩行者)を優先するため、クルマを止めると言う優しいドライバーさんが多い街もあります。
路面電車がある街によって、そのような対応に差があり、出張で訪れますと戸惑う事もございますが、共栄共存できると良いと感じております。
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これからも頑張ってください。
応援しています
とても分かりやすく書いてくださってありがとうございました。
とても勉強になりました。 これからも頑張ってください