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朝護孫子寺 ほとんどの願い事が可能な信仰の場

朝護孫子寺

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朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)は、奈良県生駒郡平群町の信貴山(しぎさん)中腹にある寺院です。
ご本尊は毘沙門天で、信貴山真言宗の総本山となり「信貴山の毘沙門さん」と呼ばれ、初詣としてお正月も賑わいます。
聖徳太子が開基ともされますが、創建などはよくわかっておりません。
言えることは、信貴山は急斜面の山でもあることから古くから修行の場だったようです。
日本の絵巻物の代表作とされる信貴山縁起絵巻は、平安時代末期の作品で国宝に指定されていることから、平安時代には寺院が存在していたとみられます。
平安京にて善政を行っていた第60代天皇である醍醐天皇(885年~930年)の病気を、信貴山の命蓮(みょうれん)が加持祈祷を行った法力にて治したという話が含まれているそうです。
なんでも、命蓮は、僧正の位(くらい)や荘園の寄進を打診されましたが、無用だとすべて断ったともあります。


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このように古くから伝承があるのが朝護孫子寺となります。
鞍馬寺、足利の最勝寺と共に、日本三大毘沙門天とされます。

参道を進みますとまず最初に目につくのは、赤門の手前にあり、大きくて「世界一福虎」と言われる、長さ6mの張子の虎(大虎)です。

世界一福虎

張子の虎は「よく首が回る」すなわち、何事にも不自由しないというご利益があると云われています。
赤門を抜けて行くと、ちょっとした崖沿いを歩いて行くと言う感じです。

朝護孫子寺の赤門

下記は、開基ともされる聖徳太子の像と言っても騎馬像ですので、とても珍しいと思います。

聖徳太子の像

聖徳太子創建の説としては、毘沙門天が聖徳太子の前に現れて、その加護によって物部守屋に勝ったと言います。
そして、594年に毘沙門天を祀る寺院を創建し「信ずべき貴ぶべき山」=信貴山と、名付けたとされます。

朝護孫子寺

902年には、醍醐天皇によって「朝廟安穏・守護国土・子孫長久」の祈願寺となり「朝護孫子寺」の勅号を賜りました。
下記は、塔頭寺院のひとつ「成福院・融通殿」です。

朝護孫子寺の成福院・融通殿

現在、境内には3院の塔頭寺院があり、いずれも宿坊を営んでいますので、宿泊することも可能です。

朝護孫子寺

戦国時代には、標高437mの信貴山の険しい斜面が防御に優れていることから、木沢長政が信貴山城を築きました。
その後、大和を制した松永久秀が、軍事拠点として大改修しています。

朝護孫子寺

しかし、織田信長に攻められて信貴山城の戦いにて松永久秀は敗れ、朝護孫子寺も焼失しました。
のち、大阪城豊臣秀頼が、1602年に朝護孫子寺を再建していますが、その前の1592年に、豊臣秀吉が再興したともあります。

朝護孫子寺

多宝塔は、江戸時代の1689年に建立されたもので、この裏手から信貴山への登山道が伸びています。

信貴山城

下記は、朝護孫子寺の本堂になります。
本堂真下は、暗闇の中を進んで心願成就を祈る「戒壇巡り」(100円)になっているようです。

朝護孫子寺の本堂

朝護孫子寺への交通アクセス・行き方ですが、JR大和路線「王寺駅」から奈良交通バスの信貴山門行きに乗車して、信貴大橋バス停で下車し、参道を歩くこと約5分です。
他には、近鉄大阪線の「河内山本駅」から信貴線にて「信貴山口駅」からケーブルカーに乗り換え「高安山駅」から連絡する近鉄バスにて信貴山門バス停下車となり、徒歩15分です。
有料駐車場は、信貴大橋バス停付近にあり、奥の方にも駐車できるところがありますので、参拝する場合には、最初の駐車場を奥へ進み、道路を更に走って行けるとベストです。
駐車場の入口は、当方のオリジナル地図でもポイントしてあります。


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毘沙門天王は、七福神の中でも商売繁盛、金運如意、開運招福、心願成就の徳を最も厚く授けてくださる福の神様で、殆んどの願い事が可能です。
初詣や2月下旬の「寅まつり」では、多くの参拝客が訪れますが、紅葉の時期も良さそうです。

朝護孫子寺の見学所要時間ですが、私の場合で40分ほどでしたが、じっくり拝観する場合には2時間くらいは必要です。

ちなみに、有料駐車場近くの大門池にある開運橋は、日本最古のカンチレバー橋で、国登録有形文化財になっています。
法隆寺などと、セットでどうぞ。

信貴山城 松永久秀が立て籠もった堅固な山城
信貴生駒スカイラインの利用方法
法隆寺 時を超えて今に伝える世界最古の木造建造物
唐招提寺 鑑真ゆかりの静かなたたずまい
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髙田

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