薬師寺とは
薬師寺(やくしじ)は、奈良県奈良市西ノ京町にある法相宗の大本山の寺院で世界遺産。
南都七大寺のひとつで、唐招提寺からもほど近い場所にある。
創建は飛鳥時代の680年で、壬申の乱(672年)にて大友皇子(弘文天皇)を倒して即位した天武天皇が開基となる。
藤原京を造営しただけでなく、国号を「日本」と定めたり「日本書紀」と「古事記」の編纂を命じたのも天武天皇だ。
ただし、もともと薬師寺は藤原京の南側(本薬師寺跡)に造営されていた。
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現在の地には、710年に平城京へ遷都した際に、六条大路に面した右京六条二坊に、飛鳥から薬師寺が移転したもの。
となると、朱雀門がある平城京は、かなり広く現在の薬師寺がある場所は、平城京の中心から西よりだと言うので、平城京がかなり広大だったこともわかる。
<注釈> 飛鳥の薬師寺(本薬師寺)も平安時代中期まで残っていた模様。
現在の薬師寺は境内も非常に広いが何度か火災にあっている。
戦後時代には1528年に、興福寺の衆徒・筒井順興が焼き討ちしており、兵火で東塔や東院堂を残してほぼ焼失した。
現在、奈良時代の建物は、高さ約34mある薬師寺・東塔(国宝)のみとなっている。
この東塔は2009年から2020年まで約12年かけて解体修理が行われていた。
そのため、なかなか薬師寺に行く気が起こらなかったのだが、修理完了後に今回訪問させて頂いたと言う事になる。
国宝・東院堂は、鎌倉時代1285年に再建された建物。
堂内の厨子にはご本尊・聖観音立像(国宝)が安置されている。
他にも国宝が多数あり、国の重要文化財もゴロゴロあると言う印象で、取り上げるとキリがない。
人気となっている法話(講話)も聞くと30分必要。
1600年、関ヶ原の戦いのあと、大和・郡山城に増田長盛が入ると金堂が再建された。
このように、東塔以外の建物の多くは再建されたものだが、平然と建つ姿は圧巻としか言いようがない。
それらの姿を復興させた尽力もパワーもものすごいと感じる。
また、薬師寺の境内にて有名アーティストのコンサートも主催するなど、古き時代を重視したり重々しい雰囲気を出すと言うよりは、明るく現代の風紀にも柔軟に対応しているようだ。
このように、有名寺院に多い閉鎖的だと言う事はなく、好感を持てのが薬師寺の特徴と言えよう。
薬師寺は境内が南北に広い。
そのため、境内の中を一般道路が貫通もしている。
薬師寺への拝観入口は、南門(南入口)と與樂門(北入口)の2箇所がある。
下記は薬師寺・南門。
唯一の難点は拝観料が現金払いのみであること。
奈良や京都はたくさん周るとお札が足りなくなる。
薬師寺の見学所要時間は、全部周ると約1時間程度。
東塔など主要部分だけであれば20分で充分だが、せっかくなので色々とゆっくり拝観してみてはいかがであろうか?
交通アクセス
薬師寺への行き方だが、近鉄橿原線・西の京駅で下車して、薬師寺・與樂門(こうらくもん)まで徒歩1分。
JR奈良駅から六条山行バスに乗車して所有20分、薬師寺バス停下車。
バスは法隆寺方面、春日大社方面もあるので移動は便利だ。
1日乗車券を活用するとお得でもある。
クルマの場合、薬師寺の南側に専用の有料駐車場がある。
ただし、駐車場から薬師寺・南門まで徒歩3分とちょっと離れている。
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貸自転車(レンタサイクル)で来た場合には、西の京駅側にある駐輪場に止めると良いだろう。
薬師寺の北入口から唐招提寺まで歩くと約15分。
自動車にて唐招提寺と薬師寺をセットで見学予定の場合、唐招提寺の駐車場に止めて、薬師寺には徒歩で向かうと効率が良い。
駐車場の場所などは、当方のオリジナル地図「大阪・京都・奈良方面」にてポイントしている。
大坂・京都・奈良など関西方面の史跡
スマホ画面などで表示して「検索窓」から検索して、カーナビ設定することでも使用可能。(徒歩ナビとしても可能)
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