五稜郭
ペリー提督が来航し開国した江戸幕府は、諸外国の脅威に対する北方警備の要として、蝦夷地に「五稜郭」(ごりょうかく)を造営します。
星形の城郭は、当時最新の防衛学からのものです。
蘭学者の武田斐三郎が箱館(現在の函館)に入港したフランス将校から教えられたヨーロッパ城塞技術で、日本独自の技術も加えて設計しました。
江戸幕府が崩壊すると、榎本武揚ら旧幕府脱走軍が五稜郭を制圧します。
そして、討伐に来た新政府軍と「箱館戦争」の舞台にもなった五稜郭は、昭和27年(1952年)に、北海道で唯一の「国指定の特別史跡」として認定されたほか、日本百名城にもなっています。
五稜郭の本丸部分には「箱館奉行所」の建物が再現されています。
新政府軍の箱館総攻撃の際には、五稜郭から大砲で七重浜と箱館港に砲撃を行いました。
観光地の評価としては、ミシュラン・グリーンガイド・ジャパンにて「五稜郭跡」と「眺望(五稜郭跡)」が二つ星を獲得しています。
箱館奉行所の内部を見学する場合に「有料」です。
箱館奉行所の開館時間は、4月~10月が朝9時~17時45分受付終了。
11月~3月の冬季は、朝9時~16時45分の受付終了になります。
休館日は年末年始(12月31日~1月3日)です。
下記は近くにある「五稜郭タワー」から見た箱館奉行所付近です。
このように、五稜郭の中は、自由に散策もできる五稜郭公園として開放されていますか、城の内部を歩くだけでは星の形はわかりません。
その為、すぐ横に五稜郭タワーがありますので、時間があれば、絶対に上りましょう。
五稜郭タワー
五稜郭タワー(ごりょうかくタワー)の開業は昭和39年ですが、現在の五稜郭タワーは、2006年4月1日に新しくオープンした「新タワー」になっており、最大瞬間風速50m/sでもビクともせず、震度7の地震が来ても安全な設計になっています。
五稜郭のタワーは、高さ90mの展望台で、1階からエレベーターで登ります。
展望フロアでは、土方歳三も出迎えてくれます。
また、展望室では人気のある土方歳三関連の展示も豊富で、歴女の方も熱心に見ておられます。
展望台からは星型に見える五稜郭だけでなく、函館山や津軽海峡、横津連峰の山並みと360℃の展望が待っています。
これだけの展望ですので、箱館の夜景もキレイなはずですが、函館山展望台の方に皆様行ってしまうようで、夜は19時(冬季は18時)で閉館となってしまいます。
なお、エレベーターで下界に降りますと「アトリウム」があり、土方歳三のブロンズ立像や、お土産物品、焼きたてパンなどが販売もされています。
五稜郭タワーの営業時間は、4月中旬〜10月中旬は朝8時からと早い時間から開いているので助かります。
10月中旬~4月中旬の冬季は朝9時からです。
オープンの時間に合わせて訪れれば、チケット売り場も、エレベーター乗車も、そんなに並ばずに済みます。
五稜郭タワーを利用する場合は、HPの割引券・クーポンや【PR】JAF割引などを使いたいところです。
なお、クレジットカード精算も可能です。
バス利用の場合、函館駅前発着の「五稜郭タワーシャトルバス」の運行もある。
五稜郭タワーだけだったら、見学所要時間約40分前後。(混雑しているともう少し時間が必要)
タワーと五稜郭もちょっと散策する場合、70分くらい見たほうが良いです。
下記は冬の夕刻撮影の五稜郭写真。
五稜郭へのアクセス・行き方ですが、車の場合は下記の函館美術館の有料駐車場(215台)が便利です。
地図ポイント地点が駐車場の入口となります。
五稜郭は春には桜、夏には緑、秋には紅葉、そして冬には雪と、四季通じていつ訪れても、素敵な景観が出迎えてくれます。
五稜郭も五稜郭タワーも、午前中の早い時間だと比較的すいています。
戊辰戦争は会津でも北海道でも、悲しい出来事でしたが、明治新政府軍と旧江戸幕府軍のお互いの「武士」としてのプライドをかけて戦った最後の合戦でもありました。
是非、当時の人々にも思いを寄せて見学して頂けますと幸に存じます。
※写真は何回か訪問させて頂いた際に撮影したものを、色々と入れさせて頂いております。
・函館観光の名所トラピスチヌ修道院~赤レンガ倉庫など6箇所
・五稜郭と箱館戦争とは~蝦夷共和国と幕末ロマンに想いを寄せて
・榎本武揚 蝦夷共和国総裁として新政府軍と果敢に戦った戊辰戦争
・新撰組副長である土方歳三の「生き様」とは
・「四稜郭」「権現台場」「三稜郭」「千代ヶ岡台場」~函館戦争の隠れた舞台
・箱館戦争で戦死した土方歳三の函館足跡8箇所+αを訪ねる方法
・箱館丸とは~日本最初の洋式商用帆船【函館の名所】
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