北陸観光

一乗谷朝倉氏遺跡の「必見」朝倉氏の栄華を偲ぶ観光ポイント

一乗谷朝倉氏遺跡

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一乗谷朝倉氏遺跡(いちじょうだに-あさくらし-いせき)は、福井県福井市城戸ノ内町にある戦国時代の遺跡で、朝倉氏の居城(居館)でしたが、人気スポットにもなっている一乗谷朝倉氏遺跡のはずせない見学ポイントをご紹介してみます。

越前を支配した朝倉氏の政治・文化の中心地として栄え、応仁の乱で荒廃し、京を逃れた多くの公家や高僧・文化人らが頼り、往時は1万人もの人口を誇りました。
そのため北ノ京とも呼ばれ、4代・朝倉孝景の頃には全盛期を迎えましたが、織田信長が台頭してきます。

一乗谷では遺跡全体が「国の特別史跡」であり、そのうち4つの日本庭園が、一乗谷朝倉氏庭園の名称で「国の特別名勝」に指定されており、日本100名城にも選ばれています。
国の重要文化財もありますが、日本で三重指定(特別史跡・特別名勝・重要文化財)を受けているのは、京都の金閣寺、広島の厳島神社とここ一乗谷くらいです。


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史料によると1471年(文明3年)に初代の朝倉敏景(朝倉孝景・朝倉教景)が、黒丸館(福井市黒丸町)から本拠を移したとありますが、実際には南北朝時代から朝倉氏は一乗谷を本拠としていたようです。

1567年(永禄10年)11月21日には、5代・朝倉義景が、将軍・足利義秋を一乗谷の安養寺に迎えており、1568年4月に足利義昭と改名しています。

唐門は、朝倉館跡の正面の堀に面して建立されていたもので、現在の建物は朝倉時代の建物ではなく、江戸時代中期頃に松雲院の門として再建されたものとなります。

朝倉館跡

朝倉館跡は、一乗谷の中心部にあり、朝倉家の当主が居住した館(屋敷)でした。
全部で17棟の建築物跡が確認されています。
館跡の東南の隅には、朝倉義景墓があります。

朝倉義景墓

なお、越前・大野城の城下で、六坊賢松寺があったところにも、朝倉義景の墓があります。

復原町並の武家屋敷群は「一乗谷古絵図」にある、朝倉氏の有力家臣の名が多く見られる場所で、整然と並ぶ大規模な屋敷が発掘されました。
その屋敷の間口の多くは幅30mを基準にして、1.5倍や2倍の長さで、計画的に造られています。

一乗谷

復原町並・町屋群(まちやぐん)は、朝倉時代の後半になって、小さく町割りされたようで、庶民・職人・商人の住まいであったと考えられています。
ただし、朝倉氏との主従関係があり、合戦の際には戦場に出かけた人々が多かったようです。

復原町並

建物の多くは「妻入り」(つまいり)と呼ばれる建築方法で、道路に屋根の端、すなわち「妻」を見せています。
もう一方の建物は「平入り」(ひらいり)と呼ばれる建て方で、軒が連続するように続いていて、中には井戸や便所が無かった建物もあったようです。

復原町並

復原町並・武家屋敷主殿(しゅでん)は、屋敷の中心の建物「主殿」で、東西6間(約11.3m)、南北4間(約7.5m)の規模になっています。

武家屋敷主殿

このように、復原街並では、栄華を極めた城下町をほぼ完全な姿で再現しており、当時の衣装に着替えて戦国時代にタイムスリップしたような幻想的な感覚を覚えます。

携帯電話ソフトバンクの「白い犬」の故郷という設定にて、CMのロケ地にもなったことで、たくさんの観光客が訪れているようです。

朝倉義景墓

毎年8月には1万5000個をこえるキャンドルに火が灯される「越前朝倉万灯夜」と、火縄銃の演武もある「越前戦国まつり」が同時開催されています。
紅葉の時期も人気の観光スポットになっています。

一乗谷朝倉氏遺跡

一乗谷朝倉氏遺跡は見学自由ですが、有料拝観となる「復原町並」だけは朝9時~17時(入館は16時30分まで)と入場時間が決まっています。
できれば、時間をかけて、ゆっくりと散策しながら探訪したい場所です。
しかし、全部見ると、恐らく1日は必要です。
と言う事で、観光所要時間は、1時間~6時間とさせて頂きます。
今回は急ぎ足でしたので、次回はぜひ、ゆっくりと再訪したいところです。
一乗谷駅近くにある一乗谷朝倉氏遺跡資料館に、無料の自転車レンタルがあります。


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交通アクセス・行き方

JR福井駅から、越美北線にて15分、一乗谷駅にて下車し、資料館まで徒歩5分、一乗谷の中心部までは徒歩30分。
バスの場合福井駅の東口より、京福バスの一乗谷朝倉特急にて20分、復原町並バス停下車。

クルマの場合、北陸自動車道の福井ICから約10分で、一乗谷には無料の駐車場が数箇所あります。

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髙田

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