富山県の黒部峡谷は「日本三大渓谷」「日本の秘境百選」に選ばれており、北アルプスの壮大な大自然を楽しめる有名観光地です。
その黒部渓谷には、道路は繋がっておらず、宇奈月温泉から黒部峡谷鉄道の黒部峡谷トロッコ電車に乗車して、行くことができます。
黒部峡谷鉄道(くろべきょうこく-てつどう)は、富山県黒部市の黒部川沿いを走る鉄道会社で、宇奈月駅~欅平駅の20.1kmを結びます。
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黒部トロッコにて所要約80分(1時間20分)、黒部峡谷の風景などを楽しみながら、一般客が行ける限界である終点の欅平(けやきだいら)を訪れる観光客が大半です。
駅周辺は散策できるようになっており、トロッコ列車を降りたほとんどの観光客は滞在します。
欅平にて、散策できる範囲は下記の通りになります。
まず、最大の見どころとしては黒部峡谷の「猿飛峡」と「奥鐘山」の景観があり、国の特別名勝と天然記念物に指定されています。
日本の特別名勝と天然記念物に指定されているのは2箇所だけでして、もうひとつは十和田湖および奥入瀬渓流です。
ただし、猿飛峡(さるとび-きょう)は、途中の河原園地まで通行可能でしたが、肝心の猿飛狭への遊歩道は通行止になっていて、行けませんでした。
下記写真の奥が猿飛峡方面となります。
奥鐘山は、標高1543mで、日本屈指の岩壁があることで知られますが、欅平の散策範囲から望むことはできません。
下記の黒部川上流まで、登山の装備(しかもプロ級)で行く必要が観光は不可となります。
ただし、奥鐘山の下にあたる、赤い橋「奥鐘橋」には行けまして、黒部川の本流のせせらぎを望むことは可能でした。
その橋のすぐ先にある下記の人喰岩の辺りまで散策して、欅平駅に戻られる観光客が大半となります。
今回は「人喰岩」から先にある名剣温泉まで歩きまして、日帰り温泉にも入浴して参りました。
その人喰岩(ひとくいいわ)ですが、翌年に再訪させて頂きましたところ、崩落防止の工事のたろ、岩肌の表面に、鉄筋をかまして、コンクリートを流し込み、補強する工事が行われていました。
ゴツゴツした岩肌ではなく、コンクリートで固めた、滑らかな人喰岩になるようです。
旅行は安全第一でございますので、安全面重視という事で、人命には代えられませんので、納得です。
人食岩から歩いて20分ほどの場所にある名剣温泉は日帰り入浴(10時~14時受付)も可能です。
なお、名剣温泉の源泉は祖母谷温泉からの引湯になっています。
「名剣温泉」に関しては、別途、下記にて詳しく説明しておりますので、よければ、合わせてご高覧賜りますと幸いです。
名剣温泉で入浴の往復時間も含めまして、私の場合(食事なし)で、欅平の観光所要時間は、約1時間30分ほどでしたので、食事しない場合には、2時間みれば充分かと存じます。
さて、その食事ですが、欅平駅には売店もあり、2階には、レストイン欅もあります。
このように、一番の見どころは「猿飛狭」なのですが、執筆時点では遊歩道が途中から通行止で、猿飛峡(景雲峡)に行くことはできない状態でした。
しかし、周辺では下記のように景観もダイナミックで、素晴らしいところが多く、時間がたつのを忘れてしまいます。
黒部峡谷の紅葉シーズンは例年の場合、10月中旬から11月中旬頃となります。
ここからは、黒部峡谷トロッコ列車に乗車している間のみどころをご紹介してみます。
黒部峡谷トロッコ列車
黒部峡谷トロッコ列車に乗車する場合には「乗車券」のほかに「乗車整理券」と言う、乗る車両の号車を指定した切符が必要となります。
すなわち、指定席ではないのですが、乗車定員制となっているため、乗りたい時間の列車の「予約」を取る必要があります。
もちろん、当日でも空席があれば、現地にて予約・購入可能です。
ただし、団体ツアー客が多い時や、ゴールデンウィーク期間中、夏休み期間中、土日祝、秋の行楽シーズンを中心に、トロッコ列車は混雑する場合があります。
混雑時期に訪れる予定の場合には、事前に「予約」できると良いでしょう。
インターネット上から予約・購入が可能です。
予約方法や黒部トロッコの乗車方法などのポイントは、下記にて詳しくご説明しています。
なお、トロッコ列車の車内にはトイレがありませんので、駅で済ませておきましょう。
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まず、宇奈月駅からトロッコ列車に乗車しますと、赤い橋を渡り、トンネルに入ります。
そして、宇奈月湖の崖をゆっくり進みますが、車内で放送される観光案内のナレーションは、女優・室井滋さん(富山県滑川市出身)です。
下記は、うなづき湖と湖面橋の様子です。(帰りに撮影したもの)
やがて、進行方向の右側に新柳河原発電所の建物が見えて参ります。(下記は帰りに撮影したもの)
湖上に浮かぶお城をイメージした建物に、わざわざしたようです。
更に右側には、黒部川にかかる「猿のつり橋」も見えてきますが、下記は、仏石(ほとけいし)と言い、自然の岩石(がんせき)が、仏様の姿に似ていることから名付けられたと言う事です。
ズキンをかけているように見えますが、大きな岩ではないので、ちょっと、わかりにくいです。
やがて、黒薙駅(くろなぎ-えき)にて、トロッコ電車は停車します。
黒薙駅では下車することもできますが、ほとんどの人は、終点の欅平まで乗車します。
黒薙駅を出ると、すぐに、高さ60mの後曳橋(あとびき-はし)を渡り、トンネルに入ります。
基本的には、トンネルに入ったり、崖沿いを走行したりと、最高速度25km/hでゆっくりと走ります。
その後も、黒部川にあるダムや発電所などを眺めながら、トロッコ列車は急勾配とカーブをどんどん走行して行きます。
次に停車して、乗降できるのは、鐘釣駅です。
鐘釣駅に関しても、下記にて詳しく記載していますので、ここでは省略させて頂きます。
黒部峡谷鉄道の線路わきでは、下記のように「お猿さん」を見ることもできました。
電車が通る、すぐ脇にいましたが、怖がる様子はありませんでした。
下記は終点の欅平駅のホームの様子です。
欅平駅の標高は599mと約600mです。
欅平の駅を出たところに、トイレとビジターセンターがあります。
トイレは、下車直後は混雑しますので、少し、展望台からの眺めを撮影でもしてから、行くと良いかと存じます。
また、欅平駅の2階部分には、レストランがあり昼食(ランチ)も取れます。
しかし、結構、昼時は平日でも混雑するようですので、時間をずらすか、事前に宇奈月駅のレストランで食べて来るなどの対応が良いかと存じます。
ちなみに、駅の構内でも、軽食類の販売や、土産物店もあります。
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黒部峡谷トロッコ列車は、終点の欅平駅まで、全列車、全席予約制で、列車は全て定員制となり、座席は全員分確保されます。
当日でも空席があれば予約可能です。
欅平駅から帰る際ですが、すでに列車の予約をしている場合と、現地で予約(購入)する方法と2通りになります。
通常期の平日であれば、概ね、事前に予約していなくても、当日発売で大丈夫ですので、帰りの時間を決めずに、欅平駅にて、乗車整理券などを購入しても良いでしょう。
ただし、混雑している場合には、少し早めに帰りの乗車整理券を欅平駅の窓口にて購入しておくと良いです。
また、確実に宇奈月に戻る時間を決めている場合には、帰りも事前に予約しておく必要性があります。
団体ツアー客が重なった場合や、GW期間中、夏休み期間中、土日祝、秋の行楽シーズンを中心に、トロッコ列車が混雑する場合があります。
混雑時期は、事前に「予約」できると良いでしょう。
インターネット上から予約・購入が可能です。
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服装ですが、夏期以外は、山間で日が当たりにくいと言う事もあり、結構、寒い場合があります。
夏以外は、通常よりも、1枚、着られるものがあると良いでしょう。
特に、窓が無い普通車両は風が冷たい場合があります。
紅葉の時期は、風を通さないジャンパーなどがあると良いです。
特別客車・リラックス客車には窓があり、寒い時期には暖房がはいります。
しかし、普通客車は窓がないオープン型のため、解放感があり景色を望むのには最高ですが、雨天の場合、雨が多少吹き込むことがあります。
下記の動画にて、実際のトロッコ列車の様子を確認してみて頂けますと幸いです。
携帯電話は、黒薙駅・鐘釣駅・欅平駅の付近のみ繋がりますが、トロッコに乗車中は圏外になります。
コインロッカーは宇奈月駅にあり、縦80cm×横35cm×奥行48cmまでの荷物を預けられます。
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なお、関西電力では、黒部ダムへ通じる新たな観光ルートとして、黒部峡谷鉄道トロッコ列車の終点・欅平(けやきだいら)から、黒部ダムまでの約18kmを、一般観光客も移動できるように、安全工事を行っています。
もともと、黒四発電所を経由する地下トンネルがあり、物資輸送ルートとして使用されています。
トロッコ列車やエレベーター、インクライン(貨物用のケーブルカー)、電気バスを乗り継ぐ形で、欅平と黒部ダムを結びます。
大半の区間はトンネル内となり、販売は、富山県の旅行会社を通じた予約制とし、6月~10月に8000名~1万人を想定しているようです。
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今回は宇奈月温泉に宿泊致しましたが、翌朝には爆弾低気圧で、土砂降りの雨模様となりました。
富山地方鉄道の宇奈月温泉駅と、黒部峡谷鉄道の宇奈月駅です。
宇奈月温泉に宿泊する場合には、【広告】楽天トラベルで予約を取れば、簡単です。
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