九州

黒川温泉~混浴も多い温泉街には7つの泉質があり温泉ソムリエも満足


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黒川温泉

黒川温泉(くろかわおんせん)は、熊本県阿蘇郡南小国町にあるひなびた温泉地ですが、風情があり非常に人気の温泉となっています。
主な源泉は地下20m付近から湧出している約80℃~90℃の硫黄泉となります。
ただし、旅館ごとの自家源泉が多いため、旅館によって微妙に泉質が異なるのも黒川温泉の特徴です。

「地蔵湯」「穴湯」と言う共同浴場も2軒ありますが、この地蔵湯が黒川温泉のはじめとされています。

豊後に住む甚吉という男が、瓜(ウリ)を盗み、首をはねられそうになります。
そのとき、信仰していた地蔵の首が、身代わりで刎ねられてしまったそうです。



そこで、村人はその首をはねられた甚吉地蔵を崇拝したのですが、ある日、細川藩士がこの地蔵を持ち去ろうとしました。
しかし、途中で地蔵がとつぜん重くなって動かせなくなり、そこの村人が地蔵を祀ると、岩の裂け目から温泉が噴き出たというのが、この「地蔵湯」です。

黒川地蔵尊に、甚吉地蔵の首が残っています。

黒川温泉は標高700mで、筑後川の支流である田の原川の渓谷の両側に24軒のこぢんまりとした和風旅館が建ち並びます。
しかし、以前はほとんどの宿が借金に苦しみ、宿の経営だけでは稼げないので、平日には会社勤めもこなし、いわゆる「半農半商」の状態だったと言います。

この辺りは、杖立温泉・満願寺温泉・小田温泉・内牧温泉・くじゅうの筋湯温泉など、温泉の激戦区なのですが、新明館の主人・後藤哲也さん(当時24歳)が先頭に立って、山奥ならではの温泉街へ変貌させました。
まず、自身の新明館では、山の岩盤をノミ1本で3年かけて掘り、洞窟風呂にしたそうです。

また、雑木を植栽しては野趣に富んだ露店風呂も作ると、女性客が徐々に増え、繁盛する旅館になりました。

温泉街にあった商品など宣伝などの看板200枚をすべて撤去し、黒川だけに黒っぽい色に統一した共同看板を設置し、24軒28の湯宿と100戸の地域住民よる温泉街全体が自然の雰囲気を重視しているコンセプトにしたそうです。
温泉街全体を素朴にしたテーマパークのようなもので、まさに黒川ブランドを確立させたと言えるでしょう。
キャッチフレーズは「街全体が一つの宿 通りは廊下 旅館は客室」で、飲み屋、カラオケ、スナックなど歓楽街は排除されています。

2002年に日経プラスワン温泉大賞(日本全国1位)の受賞から始まって、日本温泉遺産100、優秀観光地づくり賞、日本観光協会会長賞、グッドデザイン賞特別賞、都市景観大賞、ハイ・サービス日本300選、第1回アジア都市景観賞、2009年版のミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで2つ星など、受賞歴もスゴイです。

また、冬季には夜の温泉街をロマンチックに彩る竹灯籠の明かりが灯され、黒川温泉の風物詩になっています。

露天風呂巡りの入湯手形

黒川温泉では、敷地が狭いなどの理由から、どうしても露天風呂がつくれない2軒の湯宿にも出来る限り公平とするため、他の旅館の露天風呂を利用できる「入湯手形」が発案されています。
城之崎温泉の外湯めぐりなどにヒントを得て、各宿の露天風呂めぐりを考えたのは「ふもと旅館」の松﨑郁洋氏で、手形を発案したのは信州の渋温泉をヒントにした奥様で女将の松﨑久美子さんとなります。

それらの取り組みはクチコミで噂が広まり、下降の一途だった客足も戻るとテレビ番組などでも取り上げられるようになりました。
今では温泉好きでしたら知らない者はいない有名温泉地となり、平日でも予約が取りにくい人気ぶりです。

ツアー客は購入できませんが、一般客は「入湯手形」を、宿泊した旅館や旅館組合の事務所兼案内所で購入できます。
販売価格は1300円(小学生700円)で、その露天風呂めぐり入湯手形にて、好きな3カ所を入浴することができます。

手形での入浴受付時間(日帰り入浴時間)も、朝8時30分~21時と全部の旅館で統一もされており、非常にわかりやすいです。
ただし、旅館によっては清掃中の時間帯などもありますが、当時の状況もインターネット上でわかるので、とても利用者目線で考えられています。
手形は6ヶ月間有効ですので、今日は1湯で、また後日に2湯と言う利用方法もできます。
また、手形をお店で見せると、5%割引になるなど、飲食店やお土産物店での割引も受けられます。

なお、旅館独自でも日帰り入浴を受付しています。
安いところですと500円~700円ですので、時間がない場合に1湯だけという利用方法も可能です。

入湯手形(温泉手形)が利用できる旅館は下記の24軒となります。
いこい旅館、いやしの里・樹やしき、御客屋、お宿・のし湯、黒川荘、源流の宿・帆山亭、里の湯・和らく、三愛高原ホテル、瀬の本館・夢龍胆(ゆめりんどう)、ふもと旅館山の宿・新明館、やまびこ旅館、山みず木、湯峡の響き・優彩、壱の井、奥の湯、こうの湯、山河、南城苑、にしむら、やまの湯、湯本荘、わかば、美里

様々な泉質の温泉がある

普通の温泉地の場合、温泉の泉質はだいたい1種類と言う事が多いですが、黒川温泉は様々な泉質の自家源泉を持つ温泉地と言うのも特徴です。

弱酸性の単純温泉と弱アルカリ性の単純泉、硫黄泉、ナトリウム塩化物泉、硫酸塩泉、ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)、含鉄泉と6種類もあります。
そもそも、日本での温泉分類は10種類なのですが、そのうち6種類もあるのです。
単純温泉に珍しい弱酸性があるのを考慮しますと黒川には7種類あります。
これだけの泉質が集まっている温泉場は、温泉ソムリエの小生が知る限り、北海道の登別温泉くらいです。

硫黄泉は、硫化水素の硫黄の匂いが漂う温泉で、白濁しているのが特徴で、黒川では美里の露天風呂が乳白色しています。

ナトリウム塩化物泉は、塩分が多いため、保温効果が高く、体が良く暖まります。
硫酸塩泉は、血管を拡張する作用があり血液の循環が良くなります。
含鉄泉は、鉄分が豊富で、お湯が空気に触れると酸化して、赤色や赤褐色に変化します。もちろん、貧血の方にもお勧めです。
ナトリウム炭酸水素塩泉は、肌を柔らかくする作用があり「美人の湯」として知られ、スベスベになります。
弱アルカリ性の単純泉は美肌効果もあり、弱酸性の単純泉も含めて、肌への刺激が少なく、肌の弱い方やお年寄りでも安心して入浴できます。

このように宿によって様々な泉質になっているのが黒川温泉の良いところでして、色々な旅館に泊まってみたくなるだけでなく、懐かしさあふれる宿が並び、湯治場の雰囲気も最高です。
古びた山あいの湯治場が、全国でも指折りの温泉場になりました。

旅館で使用しているボディーソープ・シャンプー類は、排水した河川の水質を守るため、水中の微生物が分解する天然素材を使用しており、既製品の持込み使用を禁止しています。
けばけばしい看板や派手なネオンはなく、街の景観は黒色や茶色と言う落ち着いた色で統一されており、そこには非日常があります。

間伐材を利用した入湯手形(温泉手形)は、温泉組合24軒のすべての露天風呂に入ると、パーフェクト賞として記念品がもらえます。
日帰り入浴可能な宿のうち、下記2つはどちらかに入浴すれば完全制覇扱いになります。
ふじ屋orお宿のし湯
お宿野の花orいこい旅館

なお、15軒なら敢闘賞が頂けます。



入湯手形で日帰り入浴出来ない宿

黒川温泉の宿で下記4軒は入湯手形は使えません。
逆に申し上げますと下記の4軒は日帰り客がほとんどこなく、ゆっくり宿泊できる旅館と言えます。

ふもと旅館の別館麓庵(系列の「ふもと旅館」にて入浴可)
山みず木の別邸深山山荘(系列の「山みず木」にて入浴可)
お宿玄河(日帰り貸切風呂は別料金で可能)
夢龍胆・花泊まり(系列の「夢龍胆」にて入浴可)

黒川温泉は、普通の温泉街と異なり、旅館組合の結束力と申しましょうか?、訪問するお客様が不便に感じないよう、サイトにおいての情報量もとても豊富です。
要するに、お客様の立場に立って企画・立案されており、それぞれの温泉旅館で、違ったことをしているのではなく、ほとんどの旅館に「露天風呂」を設けてもらうなど、様々な「統一」の対策も講じられているのは素晴らしいところだと感じました。
自宅から近ければ、何度でも訪れたいところですが、1100km離れていますと、なかなか訪問できないのが残念です。

外湯(共同浴場)

黒川温泉には外湯・共同浴場もあります。
ページの上の方でもご紹介した黒川温泉「地蔵の湯」の場合、観光客は200円を投入したら扉が開く仕組みです。

和モダンな雰囲気の共同浴場「穴湯」は主に地元の方たちが利用する昔ながらの素朴な湯治場です。
入口前にある料金箱に100円の入浴料を入れて入浴しますが、観光客は夜19時までとなっています。

なお「穴場」は脱衣所もひとつしか無い「混浴」ですが、単にどんなところだろうと、覗きにくる観光客も多く、落ち着きません。
お湯も無色透明でバスタオル巻きもNGですので、女性の混浴利用はかなり勇気が必要だと存じます。
ただ、女性の混浴難易度が高いのは黒川温泉全体で言えることですので、女性は女性専用を利用されるケースがほとんどとなります。
しかし、本当に趣の良い温泉地ですので、ぜひ訪れてみて頂ければと存じます。

ちなみに、穴場のそとの川岸には、無料の足湯も設置されています。

黒川温泉へのアクセス

駐車場は黒川温泉街に5か所ほど点在しています。
一番便利なのは第2駐車場となる「ふれあい駐車場」となりますが土日祝は混雑しているかも知れません。

駐車場の場所は、当方の九州オリジナル地図の黒川温泉にて正確な場所を明示させて頂いております。

電車の場合、日田駅からバスで杖立温泉、そしてまたバスを乗り換えて小国ゆうステーション下車のタクシー又は旅館送迎となります。
また福岡(天神)・福岡空港から黒川温泉まのでの座席指定・高速バスもあります。
熊本駅→(九州横断バス)→熊本空港→黒川温泉へのバスも出ています。



飛行機で行く場合には、熊本空港が一番近いですが、熊本空港からレンタカーで約1時間40分です。
熊本地震で被害を受けた道路の復興工事で通行止の区間もありますので、ご注意を。
別府温泉からですと、湯布院インター・やまなみハイウェイ経由で、約1時間30分です。
冬季は雪が降りますと、チェーンが必要ですが、小国町側から入る場合、積雪がなければ概ねノーマルタイヤでOKです。
ただし、タイヤチェーンの携行、またはスタッドレスタイヤの装着がお勧めです。

黒川温泉・山の宿「新明館」~趣も素晴らしい日本秘湯を守る会の温泉宿
黒川温泉「いこい旅館」 黒川温泉で唯一の日本の名湯秘湯百選宿
黒川温泉「御客屋」~創業300年と黒川温泉で一番歴史ある温泉宿
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黒川温泉「美里」~硫黄の匂い漂う100%掛け流しの乳白色湯
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黒川温泉「三愛高原ホテル」標高920mから阿蘇山を望む露天風呂
九重夢大吊橋 雄大な眺めの日本一高い歩行者専用橋のつり橋
阿蘇山のドライブスポット景観ベスト5
九州の観光に便利なオリジナルマップあります(カーナビとしても使えます)

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髙田

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旅行会社勤務時の経験なども活かしまして国内旅行の情報提供中。
日本航空さんに年間20~30回搭乗して日本国内を巡っており、観光地での楽しみ方、お得な過ごし方などを掲載しております。
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