命主社(いのちぬしのやしろ)は、島根県出雲市大社町杵築東にある神社で、ご祭神は、天地開闢(世界のはじまり)の造化三神の一柱である神皇産霊神(かみのむすびのかみ)です。
神皇産霊神は、古事記にて、最初に登場する神様のひとつです。
出雲大社銅鳥居から東に進み、北島国造館(きたじまこくそうかん)を通り過ぎると、命主社の標柱があり、徒歩5分ほどの場所にあります。
入口は民家の脇でして、人が歩ける広さの狭い参道であり、分かりづらいのですが、命主社は出雲大社の摂社(境外摂社)のひとつで、正式名称は「神魂伊能知奴志神社」(かみむすびいのちぬしのかみのやしろ)と言います。
大国主命が八十神(やそがみ)からの陰謀で、焼石にて死に追いやられ、生死の境にあるとき、神産巣日命が、二柱の女神、ウムギ姫(蛤の神)とキサガイ姫(赤貝の神)を遣わせて、生き返らせたといわれています。
要するに、大国主が重篤になった際に、2名の女性の看病で、治癒したと言う事でしょう。
ちなみにこの二柱の神は、出雲大社本殿横に並んで祀られています。
社殿や境内は小さいのですが、命主社のムクノキは大きくて巨大です。
根の張り方がすごく、今にも歩き出しそうでして、推定年齢は約1000年と言われています。
「大社のムクノキ」として新日本名木100選に選ばれており、日本を代表する巨樹の1本です
命主社境内の裏側には、真名井遺跡と言う、北九州産の銅戈と、新潟県糸魚川産の硬玉製勾玉が発見された場所となっています。
実物は、出雲大社の宝物殿「神祜殿」にて展示されています。
出雲が、日本海の海上交通にて、交易もしていたことがわかります。
それにしても、境内の範囲が、どこまでのか?
ご近所の住宅との境がよくわからない、不思議なところでして、最近はパワースポットとしても有名になってきたようです。
命主社の入口を、念のため、当方のオリジナル地図にてポイントしておきます。
スマホで表示して、歩くナビ代わりにも、お使い頂けます。
入口の隣に、2台ほどの狭い駐車場もありますが、出雲大社や博物館の駐車場に止めて、徒歩のほうが良いでしょう。
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命主社の参拝は、通年可能で境内自由となっています。
観光所要時間は5分ほどです。
東に更に進みますと「真名井の清水」もありますが、このあとは、島根県立古代出雲歴史博物館へ向かいました。
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