沈下橋(ちんかばし)と申しますと、高知・四万十川の沈下橋が有名ですが、吉野川にもあります。
今回は、そんな吉野川にある沈下橋(冠水橋)のひとつである、嶺北(高知県本山町)の沈下橋をご紹介致します。
上記の写真にある沈下橋は、本山町の吉野川にかかる橋「嶺北橋」で本山町沈下橋とも呼ばれます。
なお、吉野川流域では潜水橋や潜り橋と表現する方が一般的なようです。
沈下橋とは
この抜水橋に対して、堤防の高さよりも、低い位置に架橋されている橋で、洪水・増水時には、水面下に沈んでしまう恐れがある橋を沈下橋(ちんかばし)と言います。
潜水橋、潜没橋、潜流橋、沈み橋、潜り橋、冠水橋、地獄橋と呼ぶ場合もあります。
普通の抜水橋のメリットとしては、橋の高さがあるので川を行き来する船が通行できる、増水時でも橋が水に沈まないので年間通じて橋を通行できるなどがありますが、デメリットとしては、それだけの高さや頑丈さを維持するため、建設費がかさみます。
その反面、沈下橋は、低く、また水際だけに架橋するため、長さも最低限で済むことから、それだけ資材を使わないため、建設費が安いです。
ただし、船の高さよりも橋が低ければ、船が通行できない、増水時には橋じたいが通行できないと言う大きな欠点も抱えています。
また、沈下橋は、水面下となった場合には、川の流れの抵抗を極力受けないよう「欄干」がない場合が多いです。
そのため、普段のクルマの通行も、運転を誤って川に落ちると言う事故が発生することもしばしばでした。
このように慣れているはずの地元の方も、事故が発生していることや、架橋技術も発達していることからも、現代においては、沈下橋が新しく作られることはほとんどありません。
日本では約400ヶ所の沈下橋があるそうでして、そのうち高知県が69か所と一番多いようです。
さて、本山町の沈下橋「嶺北橋」への行き方・アクセスですが、下記の地図ポイント地点となります。
ダムの放流でも増水します。
当たり前ですが、増水時には無理して渡らないようご注意願います。
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