鎌倉観光

鎌倉の大仏 一度は拝観しておきたい国宝のスゴイところ

鎌倉の大仏

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鎌倉の高徳院(こうとくいん)は、神奈川県鎌倉市長谷にある浄土宗の寺院です。
ご本尊は、皆様御存知「鎌倉大仏」「長谷の大仏」として知られる銅造の阿弥陀如来像で「国宝」に指定されています。
これは、鎌倉の寺院は多いと家でも、鎌倉の仏像として唯一の国宝となります。
また、高徳院の境内一帯が「鎌倉大仏殿跡」の名称で国の史跡となっています。

鎌倉の大仏(高徳院)の歴史・豆知識ですが、かつて大津波などで建物が流されるなどの災害にもあっていることから史料が乏しく、開山・開基は不明です。
実際に製造に関わった人物(棟梁など)もわかっていません。

大仏(だいぶつ)の高さは、約11.39メートル(台座を含めると高さ13.35メートル)で、重量約121トンにも及びます。


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鎌倉時代に記載された歴史書「吾妻鏡」(あづまかがみ)によると、鎌倉時代の暦仁元年(1238年)に、現在ある深沢の地に、僧の浄光が諸国を歩いて勧進(寄付を募集)して「大仏堂」の建立が開始されたと言います。
建物の高さは40m程度あったと推定されています。
鎌倉幕府第3代執権・北条泰時の晩年のころになり、もちろん支援したのでしょう。
そして、5年後の寛元元年(1243年)に完成して、6月11日開眼供養が行われたとあります。

高徳院

また、東関紀行の筆者(名前不詳)によると、仁治3年(1242年)に建造途中の大仏殿を訪問してあり、そのとき大仏殿と大仏が約70%ほど完成していたと記しています。
ただし、当時の大仏は「木造」であったと記載しておりますが、1247年の暴風雨にて破損・損壊したと推測されます。

吾妻鏡では、のちの建長4年(1252年)から「深沢里」にて金銅八丈の釈迦如来像(阿弥陀如来の誤記か?)の製造が開始したともあります。
なお、使用されている銅の材質が当時使用されていた宋の中国銭と成分比率が似ていることから、宋との貿易などで得た銭を溶かして鋳造したと考えられています。
さらに完成当時は金箔も貼られていた痕跡も見つかっていますので、大変費用も掛かった豪華な大仏だったことが伺えます。

よって、現在、見られる鎌倉の大仏は、この1252年から作られた大仏が現存しているものと考えられています。

奈良・東大寺の大仏が、大きな建物の中に安置されているように、鎌倉の大仏も当初は大きな建物の中にあったことが、境内の発掘調査でも確認されています。
しかし、今の鎌倉大仏は、野外で雨ざらしです。

建物が失われた理由は諸説ありますが、太平記によると、1335年に台風?で大仏殿が倒壊したとあります。
そして、再建したようですが、鎌倉大日記では、1369年にも倒壊したと記載されています。
他にも、1495年の大地震の際に、鎌倉にも津波が押し寄せましたが、このとき、大仏殿が流されたとする説ねありますが、この津波説は根拠が乏しいようです。

室町時代の禅僧・万里集九が記載した「梅花無尽蔵」では、1486年に鎌倉を訪れた際、大仏は「無堂宇而露坐」であったとあります。
すなわち、野ざらしであると言うことで、現在のところ、1369年の倒壊以降、大仏殿は再建されなかったとされています。

しかし、風雨にされされた大仏は当然痛みが激しくなります。
そのため、江戸中期に祐天・養国らが中心になって、復興を図り、鎌倉大仏の鋳掛修復を行いました。
こうして、高徳院は再興されて、浄土宗関東十八檀林の筆頭であった鎌倉・光明寺の「奥之院」と言う位置づけとなりました。

鎌倉の大仏

なお、鎌倉の大仏の「内部」(中・胎内)は空洞になっており、入ることができ、見どころにもなっています。
大仏のうしろ側から入れます。
入場料は別料金で20円です。
内部に入ると、30回以上に分けて鋳造した際の継ぎ目や、何度も頭部あたりを補強した跡などもわかります。
拝観時間は朝8時~16時30分です。
ただし、内部にある金属製の階段は保守用で、見学者は利用できません。

大仏がある高徳院には、約50本のシダレザクラやソメイヨシノがあり、桜の時期も見事ですが、紅葉の時期も素晴らしいです。、

鎌倉の大仏

高徳院の開門時間は、4月~9月が午前8時~午後5時30分。
冬期の10月~3月は、午前8時~午後5時で、入場は閉門15分前までとなります。

拝観料は中学生以上200円、小学生150円、幼児(未就学児)の拝観料は無料です。
団体割引や【PR】gifbanner?sid=3195428&pid=886675162JAF割引きなどはありません。

鎌倉大仏案内図

江ノ島電鉄(江ノ電) 長谷駅から徒歩で9分です。
駐車場近隣の有料駐車場利用となりますが、土日祝は周辺道路も大変混雑します。(平日でも道は混んでます)

なお、鎌倉のシンボルとも言える鎌倉大仏は「国宝」です。
いたずら書きをしたり、削ったり、なにかしますと、仏様から罰が下るだけでなく、法律によっても処罰されますので、マナーよく見学しましょう。

近くの鎌倉・長谷寺などとセットでどうぞ。

高徳院公式HP

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髙田

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旅行会社勤務時の経験なども活かしまして国内旅行の情報提供中。
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