鎌倉の建長寺は、臨済宗建長寺派の大本山で1253年創建。鎌倉幕府第5代執権・北条時頼が創建しました。わが国最初の禅寺です。
創建当時は塔頭の数が49院もあった大寺院でしたが、鎌倉時代から幾度かの火災や地震などで焼失・倒壊し、江戸時代の頃にはかつての偉容は見る影もなかったと言われています。
境内は広くて大きい名刹で、創建当時の建物は失われたとはいえ、総門・三門・仏殿・法堂(はっとう)・方丈が一直線に並ぶ伽藍配置は、創建当時の面影を残すものとされています。
上記写真は、三門(山門)。江戸時代の1775年に再建された物で、銅板葺きの二重門(2階建て)となっており、国の重要文化財です。
上記は建長寺の仏殿です。元は増上寺にありましたが、江戸時代初期の1647年に建長寺に移築されました。国の重要文化財です。
中に入ると、天井などの装飾が見事です。
上記の左は「唐門」で、仏殿と同じく、芝の徳川秀忠夫人・崇源院(江姫)霊屋から、江戸時代に移築したものです。近年修復されたので、大変綺麗な姿となっています。
右に見える大きな建物は、大庫裏です。庫裏(くり)は、寺院の僧侶の居住する場所や台所など生活をするための建物と言う意味ですが、現代では寺の事務を扱う寺務所も兼用されている場合が多いです。
方丈の裏にある庭園で、京都嵯峨野に天龍寺を建立した夢窓疎石の作と言われています。
外国人観光客の方が、ベンチに座って、じっと眺めておられたのが印象的でしたよ。
上記は北条時頼が寄進した「国宝」の梵鐘です。建長寺創建当初の1255年に鋳造された鐘です。
この梵鐘の裏手にも寺院がありますが、修行僧が修行している場所なので、一般は立入禁止となっています。坐禅は1日9時間に及び、歩行中に声や足音をたてるものには罰則が与えられるなど、昔から建長寺の禅は厳しいことで知られています。
建長寺の寺域は地獄谷とよばれた処刑場だったとされ、境内のもっとも奥、山の中腹にあるのが建長寺の鎮守「半僧坊」です。半僧坊へは石段を上がりますが、展望台からは晴れていれば富士山を望めます。
この半僧坊は、井伊直虎ゆかりの奥山方広寺から勧請されたものです。
また、円覚寺方面、瑞泉寺方面などへのハイキングコースも繋がっています。
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以上の建長寺境内は国の史跡・名勝に指定されています。建長寺の見学所要時間は約40分ですが、半僧坊をカットする場合には約20分となります。
拝観時間は 8:30~16:30 拝観料 大人300円 子供100円。
駐車場は20台で普通車1時間600円ですが、大型連休のときなどは混雑することがあるものの通常の土日であれば大丈夫そうです。
電車の場合、JR横須賀線の北鎌倉駅から、下車徒歩15分。鎌倉駅からは徒歩25分とちょっとありますが、下記の鎌倉・鶴岡八幡宮からは徒歩10分といったところです。
その為、今回は、鶴岡八幡宮の横にある「タイムズ」に車を止めて、そこから徒歩で建長寺を訪れて、帰りに、鶴岡八幡宮にも立ち寄りました。
パスや車の場合、建長寺 ・ 鶴岡八幡宮行きの道路は、土日祝は渋滞して時間が読めませんので移動にはご注意を。
下記のサービス写真は鶴岡八幡宮。
建長寺は、観光客もまばらでしたが、鶴岡八幡宮は観光客でごった返しておりました。
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