箱根観光

大雄山最乗寺~了庵慧明と慧春尼




神奈川県にある大雄山・最乗寺(さいじょうじ)は、箱根・足柄山の中腹にある越前・永平寺、鶴見・総持寺に次ぐ曹洞宗の名刹で、境内の堂塔は30以上あります。
1394年3月10日に了庵慧明が開山し、稲荷信仰では豊川稲荷と山形・善宝寺とともに曹洞宗の三大祈祷所となっています。

地元では「小田原道了尊」と呼ばれることの方が多いですが、これは了庵慧明禅師に協力した妙覚道了から由来する寺の名前となっています。
その為、大雄山駅から最乗寺への路線バス行き先は「道了尊」(どうりょうぞん)行きと表示されています。



この妙覚道了(みょうかくどうりょう)は、相模坊道了とも呼ばれた了庵慧明の弟子で、怪力の持ち主だったようで、創建や土木工事にも協力。
最乗寺の完成と同時に没する?(75歳)と、寺門守護と衆生救済を誓って天狗になったとの伝承があり、庶民からも信仰を集めたと言います。

開山の了庵慧明(りょうあんえみょう)禅師は、1337年生まれの相模・大住郡の糟谷庄(かすやの)(伊勢原市)出身で、藤原姓であったとされ、1411年3月27日に75歳で没しました。
若い頃は不聞契聞(ふもん-かいもん)について出家したあと、大峰山や熊野三山で修行し、通幻寂霊の法を継いだとされます。
そして、50歳代の時に大雄山最乗寺を建立しました。

大雄山最乗寺の三門

1333年に鎌倉幕府が滅亡したこの時代における糟谷庄の領主は、横山党からの糟屋次郎の系統であった可能性もあります。
糟谷氏は元々、藤原氏北家良方流ですので、糟谷出身の了庵慧明が藤原姓であったと言う事は、一族の出であると考えて間違いないでしょう。
その頃も、次男などは仏門に出されることが多かったのだと推測致します。
ちなみに、その後、1448年頃になって扇谷・上杉持朝が相模守護として糟谷庄に入っています。

大雄山最乗寺の参道

参道を歩きますと、大変重々しく幻想的な雰囲気に圧倒されます。

大雄山最乗寺の参道

大雄山最乗寺は拝観料無料なので、パンフレットのたぐいはありません。

大雄山最乗寺

上記の階段を上がると「瑠璃門」です。
しばらく写真を連続で掲載致します。
各写真はクリックすると拡大致します。

大雄山最乗寺の瑠璃門

大雄山最乗寺の本堂

大雄山最乗寺

現在でも修行僧が日夜、坐禅弁道に励む根本道場となっています。

大雄山最乗寺

大雄山最乗寺

大雄山最乗寺

大雄山最乗寺金剛水堂

大雄山最乗寺一擲石

開山堂左手にある一擲石(いってきいし)です。
妙覚道了が寺の建設作業中にこの大きな石を運んでいたところ、開祖・了庵慧明からが呼ばれたため、ここに石を捨てたとされています。

大雄山最乗寺の鐘楼

鐘楼にこれだけの彫刻が施されているのは大変珍しいです。

大雄山最乗寺の鐘楼彫刻

その鐘楼の裏手には松平直基の墓がありますが、詳しくは下記にてご紹介させて頂いております。

松平直基~書写山と最乗寺にある松平直基の墓所

大雄山最乗寺の墓

最乗寺・多宝塔

最乗寺・清心の滝

上記の清心の滝の上段に「御真殿」がありますが、なぜか写真は取り忘れました。
天狗の団扇や高下駄もあります。

最乗寺の結界門・御供橋

上記写真の奥に見えるのは、結界門と御供橋です。

大雄山最乗寺・結界門

両脇には結界を守る天狗の像がある結界門を入っていきます。

大雄山最乗寺の階段

奥の院ほ進むには、約350段の階段を登っていく必要がありますが、意を決してのぼります。

大雄山最乗寺の階段

階段はまだまだ続きます。

大雄山最乗寺の奥の院

奥の院に到着しました。
その裏からは車が通行できる道があり、一応「下山道」となっているようですが、逆にその車両用の道で登ってくる方法もあるようです。
ちなみに、慧春尼堂の前の道をずっと登っていくと、階段を使わずに奥の院に行けます。

慧春尼堂

と、言う事で、車両が通行できる道を降りて来ましたら慧春尼堂がありました。

この慧春尼堂には了庵慧明禅師の妹とされる慧春尼(えしゅんに)が祀られています。
慧春尼の兄が了庵慧明と言う事になりますので、当然、武家などの娘だったのでしょう。
慧春尼は大変美しい女性だったそうですが、30歳を過ぎたころ、兄・了庵慧明に出家をしたいと言います。
女性の出家は通常「尼寺」に入るのが常であることからも、出家は男がするもので、出家=弟子になると言う事です。
そして、女性が厳しい修行に耐えられるか?と言う懸念と、美しいため他の修行僧の修業の妨げになると言う理由から最初は断られたそうです。
そのため、慧春尼は火箸にて自分の顔を縦横に焼き、覚悟を示したとされます。

それでも天性の美は覆いがたく、異性を引き付ける魅力があったようで、ある日の夜、若い僧から誘われると約束しますから後日にと言い、後日の100人が集まった説法会の場で、自ら裸になってその若い僧に欲望を達せられよと、きりかえしたと言う逸話もあります。

最後は、女人救済のため、薪を積み上げて火をつけ、自身を法灯と化して入定しました。
※現在は法律で入定や火定(かじょう)は法律で禁止されています。
没年は1402年5月25日とされますが、1408年や1411年という文献もあります。
その慧春尼火定跡に建つのが、現在の慧春尼堂です。

慧春尼が火定したに、知らなかった兄・了庵禅師は驚いて駆けつけたと言います。
「尼よ熱きか」と叫ぶと、慧春尼は烈火の中から「冷熱は生道人(いきどうにん)の知る所にあらず」と答えたとされ、恬然として火焔裏に化しました。

総受付で購入できる叶布(きょうふ)と言う「慧春尼様はちまき」に、願い事を書いて奉納すると願いが叶うとされています。

道了尊

伊豆箱根鉄道の大雄山線・大雄山駅から、道了尊行きバス10分終点下車徒歩10分。
伊豆っ箱の小田原駅で、道了尊(最乗寺)までのバスを含んだ往復切符も発売されているようです。
車の場合には、三門の右わきの道路を上がって、境内の中に無料駐車場が250台あります。
拝観料も駐車料金も無料で、大変重々しい精練された足柄の空間を堪能できるパワースポットになっています。

下記の地図ポイント地点は無料駐車場の入口付近となります。
地図は縮尺を変えてご覧願います。

近くにある日帰り温泉「おんり~ゆ」

 

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髙田

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