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箸蔵寺
箸蔵寺(はしくらじ)は、真言宗御室派別格本山の寺院で、徳島県三好市池田町州津にあります。
名称はお寺さんですが、神社の雰囲気も色濃く残っており、神仏習合の名残がある雰囲気満載の名刹となっています。
四国をまわっていた晩年の空海(弘法大師)が、この地を訪れたところ、霊気を感じて山に登ったとされます。
すると、金毘羅大権現が現れて「箸(はし)を挙ぐる者、我誓ってこれを救はん」とお告げを空海に授けました。
そのため、空海は自ら金毘羅大権現の像を刻んで、828年に堂宇を建立したのが、箸蔵寺の始まりとされます。
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ちょうど、紅葉の時期であり、めったに来れない四国の中央付近ですので、無理して訪問してみました。
江戸時代の1677年と、1826年に火災が発生し多くの伽藍が焼失したと言う記録があり、現在の建物は江戸時代末期に建立されたものが多くなっています。
しかし、箸蔵寺の本殿、護摩殿、方丈、薬師堂、鐘楼堂、天神社本殿と、6つの建物が国の重要文化財に指定されており、仁王門と高灯籠、手水舎、中門は、国の登録有形文化財にも指定を受けています。
下記は、箸蔵寺の中門です。
下記は、箸蔵寺の本房。
そして、国指定重要文化財の護摩殿です。
なお、一陣重要な御本殿へ行くには、ここから更に「階段」を登っていく必要があります。
結構、急な階段で、女坂のような迂回路はないようで、ご高齢の方は、少しご苦労なさっておられました。
しかし、その途中にもお堂があります。
下記は国重要文化財の鐘楼堂です。
下記が箸蔵寺の御本殿となります。
四国別格二十霊場第十五番札所、四国三十六不動尊霊場第四番札所、四国三十三観音霊場第二十八番札所、阿波西国三十三カ所二十三番札所と、礼所にもなっています。
ただし、88箇所には含まれませんが、弘法大師に縁のある寺の「四国別格霊場」の20箇所を足すことで、煩悩の数である108になると言う事です。
金毘羅大権現のもと護摩堂で護摩祈祷も、朝6時30分からと、夕方18時からと、毎日も欠かさず1000年以上、続けられていると言います。
「護摩」とは、梵焼・火を燃やすということで、密教では、火炉を設けて乳木や供物を焼いて、ご本尊に祈願します。
毎年8月4日には、お箸の日と言う事で、箸供養を行っていることでも知られます。
少し前まで精進料理の昼食や宿坊もおこなっていましたが、現在は営業していないようです。
桜の時期は3月下旬ころとなります。
紅葉時期は10月中旬~10月下旬ころです。
山門より本殿まで登りますと、約600段の階段となっています。
しかし、安心してください。
山麓から方丈脇まで「箸蔵山ロープウェイ」が開通しています。
箸蔵山ロープウェイ
ロープウェイは、よくスキー場にある大きなゴンドラリフト(定員32名)と言う感じで、風にも強く、とても静かにスムーズに移動できます。
高低差は342m、距離は948m、乗っている所要時間は約4分です。
始発は4月~11月が朝8時から、12月~3月の冬季は朝9時からで、最終便は17時です。
15分間隔での定期運転ですが、混雑時には臨時を出してくれます。
ちょっと人数が多いと増発させますので、比較的スムーズに乗車できました。
料金はクレジットカード払いもできて、非常にGoodです。
【PR】JAF会員証を提示すると、2名まで箸蔵山ロープウェイが10%割引になりますが、その場合カード払いは使えるかは不明です。
ロープウェイの駐車場は隣接していて200台無料です。
付近には食事がとれる、うどん屋さんなどもありました。
標高600mと高いところですので、吉野川の見晴らしも素晴らしいです。
歴史と趣きを感じながら燦燦すると心も洗われ、さらには景色も楽しめる素晴らしいところです。
ただし、ロープウェイを利用しても、御本殿まで行くには、急な階段があります。
正直、金毘羅さんの階段より厳しかったですが、皆様、一生賢明登られておられました。
なお、ロープウェイを往復利用しますと、したの方にある、仁王門と高灯籠は、近くで見学不能となります。
下記はロープウェイから撮影した、箸蔵寺の仁王門です。
例えば、ロープウェイは登りの片道だけ利用して、帰りは歩いて下山すると言う方法でしたら、寄れます。
しかし、道路も一直線ではないため、仁王門から麓のロープウエイ駐車場まで歩いて降りると約3.5km、軽く1時間は掛かります。(高低差は300mあり、登りを歩くと仁王門までで1時間30分)
もちろん、仁王門から御本殿までも、高低差150mあり、その間も登りは1時間みた方が良さそうです。
と言う事で、箸蔵寺をすべて見学する場合には、3時間くらいはみた方が良いでしょう。
単純に往復を箸蔵山ロープウェイを利用して、方丈から御本殿の間を散策するのであれば、見学所要時間は、1時間30分~2時間程度となります。
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途中、ぼけ封じ観音もあります。
夏場は、熱中症対策を忘れずに。
ロープウェイの駅(上と下)にはジュース類の自動販売機ありますが、境内にはありません。
箸蔵山ロープウェイまでのアクセス・行き方ですが、JR箸蔵駅から徒歩約10分で、ロープウェイ乗り場に到達できます。
ロープウェイ駐車場は国道32号沿いですが、当方のオリジナル地図でもわかるようにしてありますので、よければ、ご参照願います。
このあと、琴平の金毘羅宮もお参り致しまして、階段日和となってしまいました。
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