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出雲大社【正しい参拝方法】解説 ご祈祷情報も

出雲大社

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出雲大社は、島根県出雲市大社町にある神社で、年間660万人が訪れる有名観光スポットでもあります。
この記事では、正しい参拝方法と、ご祈祷を受ける方法に関して、まとめて記載させて頂きます。

出雲大社と呼ぶようになったのは、1871年(明治4年)からで、古代からは、主に杵築大社(きずきたいしゃ)と言う名前で呼ばれていました。
一般的には「いづもたいしゃ」と読むことが多いですが、正式には「いづもおおやしろ」と言います。
出雲大社の創建は、とても古く、日本神話などで伝承が記述されています。
祭神は、出雲王朝を作ったと日本神話に登場する神様、大国主大神(おおくにぬしの-おおかみ)です。
古事記では、その大己貴神(大国主)から「国譲り」を受けた、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、造営した壮大な宮殿が、出雲大社の始まりといわれています。
大国主大神の姿は、大きな袋と打出の小槌を持つ、お馴染みの「だいこく様」でも知られます。
※大黒天は別の神様です。


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毎年旧暦10月は、日本全国の八百万の神々が出雲に参集されます。
全国的には神様が留守になるこの月を「神無月」と言いますが、神様が集まられる出雲に限っては「神在月」(かみありづき)と呼ばれています。
神事は、だいたい予約制で、見学することができますが、写真撮影などは一切禁止となっているようです。

正式なお参り方法

まず神社の参拝として基本的なところですが、最初の「鳥居」をくぐって入りましょう。
出雲大社のように、大きな神社ですと、出入口がいくつもあって、ワープ(トラバース)することもできますが、正式には最初の鳥居から入ります。
出雲大社の場合、南にある「勢溜」から入ると言う事ですね。

出雲大社

鳥居をくぐる際には、神様に頭を下げて入ります。
なお、参道は、基本的に神様が歩く通路ですので、参道の真ん中をさけて、はじっこを歩くのが正式です。

そして、すぐ近いところにある「祓社」(はらえのやしろ)と言う摂社をまず参拝します。
身に着いた、けがれを祓う祓井神(はらいどのかみ)が祀られていますので、出雲の神様に合う前に、日頃、知らない間に着いた、心身のけがれを、祓い清めると言う事になります。
下り参道を下りきると、素鵞川(そががわ)が流れる祓端(はらえのはし)を渡ります。
そして「松の参道」を進みますが、途中には、因幡の白ウサギ(因幡の白兎)のモチーフなどもあります。

出雲大社・松の参道

下記の「銅鳥居」が見える頃には、左手に手水舎もありますので、手・口も清めておきましょう。
これで、祓社・祓端・手水舎と3セットにて「三度の禊」が完成です。
三度の禊にて、完全に穢れが落ち、神様にお願いすることが許されます。
また、右手の方には、大国主の銅像もあります。

出雲大社

下記の出雲大社「拝殿」は、よくテレビ番組にも登場しますので、お馴染みですね。
拝殿(はいでん)のしめ縄も、とても大きいですが、出雲大社で一番大きな「しめ縄」は、ここではなく、神楽殿になりますので、念のため記載しておきます。

出雲大社・拝殿

なお、出雲大社の拝殿にあるお賽銭箱にて、お参りを済まさて、帰られる方もおられますが、拝殿の裏に「御本殿」(国宝)があります。

出雲大社

出雲大社の本殿は、日本で最も古い神社建築の形式である大社造りになっています。
御本殿の内部には、皇族でも入れませんが、一般の参拝にて、本殿の御祭神に最も近づける場所が「八足門」(やつあしもん)となっていて、八足門の前から参拝すると、一番、神様に近いと言う事が言えます。
出雲大社での拝礼作法は、どこでも、すべて「2礼4拍手1礼」です。

出雲大社・八足門

上記の八足門にてお参りを済ませ、時間があれば、本殿の周りをグルッと1周されると、ご本殿の建物も、少し拝見することができます。
御本殿周辺の垣(瑞垣―みずがき)を左回り(時計と反対回り)に進んでいただき、各御社殿をお参り頂くとベストです。
ただし、夕方16時30分~翌朝6時までは、立ち入り禁止になる場所ですので、ご注意願います。
御神体は稲佐の浜のある西の方角を向いているため、本殿正面からですと、神様を横から参拝する形になります。
下記のところが、大国主が向いている正面から、お参りできる、西側遥拝場です。

出雲大社

出雲大社の本殿の真後ろになる下記の摂社「素鵞社」(そがのやしろ)も、パワースポットですので是非お立ち寄りください。
素鵞社の両脇、社の下にある木箱に「砂」が入っています。
出雲大社に来る前に、日本海の「稲佐の浜」にて、砂を取って、素鵞社を参拝させて頂きました。
このために、ジッパーになっているビニールを持参して、先に、稲佐の浜に寄ってから、出雲大社に来ています。
稲佐の浜から持ってきた砂は、木箱に収めて、代わりに、素鵞社の砂を持ち帰ると言う感じです。
素鵞社の砂は、パワーストーンならぬ「パワーサンド」ですので、お清めの塩に近い物のようでして、土地の守護、厄除け、魔除けの御利益があります。
お守り袋に入れても良いですし、自宅の敷地四隅や、玄関外に撒いてもご利益があるようです。


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砂の入れ代えで、冷静さを失い、写真撮影を失念したこと、お詫び申し上げます。
稲佐の浜と出雲大社の間を歩くと、20分くらいの距離で、途中に出雲阿国の墓もあります。
タクシーだと片道900円程度です。

素鵞社の裏側は、磐座のようになっていましたので、古代から信仰があった場所であることを伺えます。
これだは、撮影していました。(^-^)

素鵞社の裏側

あとは、本殿の建物を望みながら、戻りました。

出雲大社

以上が一般的な参拝となりますが、せっかく、出雲大社まで参りましたので「ご祈祷」も受けてきました。

出雲大社「ご祈祷」

出雲大社でも、もちろん「ご祈祷」の受付をしています。
個人や数名程度でのご祈祷は、原則として、当日予約となります。

願い事1件につき
5000円、8000円、1万円以上 (お気持ちで)

出雲大社のご祈祷の時間は下記の通りです。

受付時間(通常時) 朝8時30分~16時

ご祈祷受付場所 社庁舎

出雲大社・社庁舎

個人や家族程度の人数の場合、予約制ではなく、当日の先着受付で、随時となります。
混雑具合により、30分毎・60分毎など、受付後の開始時間は、当日に行ってみないとわかりません。
混雑していなければ、次の予定時間にてご祈祷を受けられます。
土日祝など、混雑時には1~2時間待ちになることも、あります。
土日の場合、朝の早い時間のほうが、空いています。


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ご祈祷だけでなく、お宮参り・七五三など、すべての神社でも言えることですが、神前で望ましいのは、スーツ着用で、黒い靴、白か黒い靴下です。
しかし、一般的なご祈祷であれば、派手な服装であったり、短パンだったり、靴下を履いていないなど、失礼がなければ、大丈夫です。
出雲大社の場合、祈祷者に貸出される、清掛(きよかけ)という布を、首から下げて拝殿に上がることで、正装扱いとなります。
ただし、拝殿には、靴を脱いで上がりますので、靴下の色くらいは、白か黒色にしたいところです。

ご祈祷の申込場所ですが、出雲大社の拝殿に向かって左手側にある「社庁舎」の1階になります。
社庁舎に入室しましたら、窓際にあるテーブルに行き「御祈願申込書」に記入します。

出雲大社・社庁舎

記載事項は、住所、氏名、生年月日、電話番号、願い事の選択などです。
出雲大社で一番有名なご利益は「良縁」(縁結びの神様)ですが、願い事の種類は下記の通りです。

神恩感謝、家内安全、身体健康、病気平癒、商売繁盛、会社発展、事業繁栄、工事安全、厄年祓除、良縁、婚約御礼、結婚御礼、子宝(子授け)、安産、初宮詣り、七五三、学業成就、進学、就職成就、出雲屋敷(新築)、方除(増改築)、心願成就、海上安全、御供、交通安全、開運、その他(  )

当日、何をお願いしようかと、悩んでいると時間がもったいないですので、事前にある程度、候補を決めておくと良いです。
願い事を、2つ選択すると、2倍の初穂料が必要だとお考え願います。
自分を祈祷対象にせず、例えば、家族の代理として申込する場合には、名前などは自分ではなく祈祷の対象者名にしましょう。

住所は、神様のどこから来たのか、報告する重要事項でして、市町村程度まで、神前で読み上げられることになります。

初穂料は、白い封筒に入れて持参しても、出すなどの手間もあるため、現金を手渡しでも支障はなく、特に失礼と言う事にもなりません。
お気持ちなので・・。

もれなく記入したら、御祈願申込書を室内の受付に提出します。
このとき、住所や名前など、確認されますので、それから、祈願料を納めたら、受付完了です。
何時からと説明があり、ご祈祷のスタート時間までは自由行動となり、待合室もあります。
トイレを済ませて、集合時間前に、少し早めに社庁舎に戻りましょう。

集合時間になると、白い清掛(きよかけ)をかけて、誘導されて社庁舎から出て、歩いて下記の拝殿に入ります。

出雲大社・拝殿

靴を脱いで下駄箱に入れ、拝殿の中に入ると、椅子に座りますが、自由席となっています。
空いていれば、出来るだけ、神様に近いところに、座られると良いです。
そして、神主さんや巫女さんが入ってきて、ご祈祷が開始されます。
祈祷中、写真撮影は一切禁止です。
また、携帯・スマホは電源を切るか、マナーモードにしておきましょう。
祈祷では、祈祷者の住所(市町村まで)とフルネームと、誰がどこから来たと神主さんが読み上げて、願い事を、順番に神様に、お願いをしてくれます。
小生が祈祷を受けた11月平日では、合計5名でして、皆様、長野県・東京都など、全員遠い所からお越しでした。


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全員のご祈祷が終ると、祈祷者毎に「授与品」が配られますので、ありがたく受け取りましょう。
授与品の中身は、神棚におまつりする木札、お守りが入っていました。(初穂料によって大きさなど差があると推測致します。)
あと、授与される際に「お神酒」(日本酒)を、少しだけいただきます。
盃さかずきを受け取ると、巫女さんによってお神酒が注がれますので、頂きましょう。
人数が多い時は、席に戻って頂くことが多い、数名程度の場合には、その場で飲んでしまうといった感じでしょうか?
この、ありがたい盃(さかずき)は、持ち帰りできます。
なお、クルマの運転がある場合や、お酒が飲めない場合などでは「運転します」「形だけで」と申し出てください。
「形だけでもどうぞ」と、盃(さかずき)が手渡されて、入れてくれるしぐさだけ、して頂けますので、飲んだふりをして、持ち帰ることができます。

お酒で体を清めたあとには、靴を履いて拝殿から1度出て、みんながお参りしている「御本殿」の前に誘導され、改めて「大国主様」に近い所での参拝となります。
一般の参拝者が手を合わせてお参りしている「八足門」(やつあしもん)の脇の扉から、通常は入れない、御本殿の直前にある「楼門」の前まで行くことができます。(写真撮影は禁止)
下記の建物の向こう側に入れると言う事になります。

出雲大社

出雲大社の現在の本殿は、江戸時代の1744年に再建されたものですが、それでも、神社の社殿としては、日本一の大きさを誇ります。
御本殿は2013年の「平成の大遷宮」で60年ぶりに修造が施されました。
通常の参拝では、本殿(国宝)は、三重の垣根に厳重に守られており、直接、拝見することはできません。
ご祈祷でも本殿の内部には入れませんが、皇族でも入れないので、当然とも言え、長年のしきたりを守り続けているとの事です。
その本殿の御祭神に最も近づける場所が「八足門」の先にある「楼門」の前でして、ここから参拝します。
八足門の中に、手荷物を置く場所がありますので、授与品や荷物など「全て」を置いて、順番に参拝します。
出雲大社は2礼4拍手1礼です。
ここでのお参りが終ると、清掛ほ返却して、そのまま解散です。


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ちなみに、正月5カ日は八足門が開放されて楼門前まで入る事ができますが、普段は入れませんので、ご祈祷された方と、特別なツアーのみ、最も大国主大神様の近くでお参りできると言う事になります。

その他の見どころとしては、境内の西側にある千家「神楽殿」の日本最大の「しめ縄」と、境内の東側にある北島と言ったところになります。
更に時間があれば「古代出雲歴史博物館」もかなり見ごたえがありますので、お勧め申し上げます。

出雲大社の境内図

出雲大社の観光所要時間ですが、最短の場合、駐車場から出雲大社・八足門でのお参りで、30分~50分といったところです。
本殿の周りを1周して、60分~90分といったところでしょうか?
祈祷を受けると最短で2時間程度は見られたほうが良いですが、混雑していると、更に時間が必要です。

出雲大社への行き方

出雲大社への交通アクセス・行き方・駐車場ですが、電車の場合には下記の2通りになります。

JR出雲市駅から、1番乗り場「一畑バス」の「出雲大社・日御碕・宇竜行き」に乗車して、所要25分、正門前バス停下車となります。
一畑電鉄の出雲大社前まで来た場合には、徒歩で10分くらいです。
山陽新幹線の場合には、岡山駅にて特急「やくも」に乗車して、岡山から約3時間で、出雲市駅です。

出雲大社に一番近い空港は「出雲縁結び空港」になります。
本数は少ないですが、出雲空港から出雲大社までの直行の空港連絡バスだと、所要時間は約35分です。


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出雲大社の通常参拝時間は、3月~10月が朝6時~20時、11月~2月は朝6時30分~20時です。
参拝時間は変わる場合がありますので、最新情報をご確認願います。
夜間は、境内中心部(荒垣内)には入れませんので、銅鳥居前からの参拝となります。

出雲大社の駐車場は「無料」で、3箇所で約750台となります。
駐車場の入口は、当方のオリジナル地図でもポイントしています。

出雲名物 割子そば(冷たいソバ)、釜揚げそば(暖かいソバ)
「出雲そば」は島根県出雲地方の郷土料理の蕎麦のことで、岩手県わんこそば、長野県戸隠そばと並び、日本三大そばの一つです。

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髙田

投稿者の記事一覧

最後までご高覧賜りまして、誠にありがとうございます。
旅行会社勤務時の経験なども活かしまして国内旅行の情報提供中。
日本航空さんに年間10~30回搭乗して日本国内を巡っており、観光地での楽しみ方、お得な過ごし方などを掲載しております。
国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級、温泉ソムリエ、普通救命修了。
メディアさまへの写真類の提供・テレビ出演依頼などを賜ることもございますが、自己紹介ページの下部よりご連絡をお願い申し上げます。

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